E-1選手権開幕直前の18日に、ヴィッセル神戸からスペイン2部のウエスカへの移籍を発表した橋本拳人がオンラインで取材に応じた。国内組中心で臨む大会への参加を辞退して、ウエスカに合流する選択肢もある中、約1年ぶりの代表活動への参加を選んだ理由を明かした。
上写真=オンラインで取材に応じた橋本拳人(写真◎スクリーンショット)
大会直前に移籍を発表
橋本は、ロシアによるウクライナ侵攻によるFIFAの特例措置で、ロシア1部リーグのロストフから6月末にヴィッセル神戸に期限付きで加入した。E-1選手権も国内組として参加する予定だったが、大会直前の18日スペイン2部のウエスカへ移籍することが決まった。
この数か月間はまさに激動とも言える時間を過ごしたが、自身のキャリアを好転させるべく、すべてを受け止め、前向きにとらえて歩みを進めていく覚悟だ。子どもの頃からプレーしたかったというスペイン挑戦も、2部チームからステップアップしていくことを念頭に置いている。新シーズンを迎えるにあたり、本来ならプレシーズンを過ごすウエスカに向かいたいところだろうが、Jリーグに復帰した際から参加することを一つの目標にしていたE-1選手権参加を決断。代表でプレーすることに大きな意味があるからだ。
昨年6月以来となる今回の代表復帰では、その先にW杯があることも当然、意識している。最終予選を戦った海外組主体のチームで橋本を同じ中盤を担うのは遠藤航、田中碧、守田英正の3人。彼らとは異なる特長を発揮することがメンバー入りのカギとなる。「良いバランスでやれている」と橋本が3人についてコメントしたが、自身との違いについて問われると、「ダイナミックさ」と答えた。縦への推進力をE-1選手権でも示したところだ。
「アピールしたい気持ちは強い。ピッチで(代表への思いを)証明したい」
E-1経由でスペイン行きを決めた橋本は、その先にカタールW杯を見据える。初戦の香港戦は出場機会はなかったが、残り2試合では出番が訪れそうだ。道を切りひらく準備は、できている。