7月19日のE-1選手権初戦は香港戦。大南拓磨もここで日本代表デビューを果たした一人だ。74分から緊張してピッチに入ったというが、それほど長いプレー時間ではなかったものの、「自分らしさは出せた」と振り返る。

上写真=大南拓磨が香港戦でうれしい日本代表デビューを果たした(写真◎小山真司)

「アシストで数字を残せるように」

 大南拓磨は、緊張の日本代表デビューだった。

 7月19日のE-1選手権初戦で香港と対戦。日本は57分までに早々に6-0として一方的な展開になったが、大南がピッチに入ったのは74分。右サイドバックの山根視来と交代でピッチに飛び出した。

「15分間ぐらいの出場でしたけど、緊張して硬くなってしまって、少しいい入りができませんでした。ただ、徐々に試合に入れて、自分らしさは出せたと思っています」

 所属する柏レイソルではこれまでの3バックの右や4バックのセンターバックではなく、主に3バックシステムで右のウイングバックでプレーすることが増えた。コンバートは違和感なく受け入れた。柏のネルシーニョ監督からは攻撃でスペースを取りに行くことを求められていて、4バックの右サイドバックでプレーする日本代表では、森保一監督からプレスを掛けるスピードをもっと高めることを指摘されたという。

「所属チームでは守備もそうですけど、ウイングバックとして前への推進力やサイドでのアグレッシブな守備を求められています。自信を持ってできていますが、攻撃時のポジショニングでは課題が多いですし、守備の立ち位置でも自分が納得できるようなポジショニングはまだできていない」

 それを補完するのが、自慢のスピードだという。

「その課題を、自分の良さであるスピードでカバーできています。でも、もっとポジショニングでカバーできればいいと思っています」

 日本代表はもちろん、右サイドバックも激戦区。酒井宏樹、山根が最終予選で出場して、長友佑都も6月シリーズでは左から回ってきてプレー、今回のE-1選手権では小池龍太も選ばれている。大南にとっては残り2試合でのハイパフォーマンスが求められる。

「練習からアピールして、スタートから出られる準備をしていきます。サイドバックで出ることが多いと思うので、アシストで数字を残せるようにしたい」

 初めて代表に選ばれた瞬間、「緊張感とともにうれしさを感じて、やってやろうという気持ちになりました」とたかぶらせた。その思いをストレートにピッチにぶつけていく。