上写真＝55分にPKを決められる。懸命のセーブを見せたシュミット・ダニエルだが、勝利に導くことはできず（写真◎JMPA早浪章弘）
■2022年6月14日、キリンカップサッカー2022（@パナスタ／観31,292人）
日本 0-3 チュニジア
得点：（チ）モハメド・アリ・ベン・ロムダン、フェルジャニ・サシ、イサム・ジェバリ
「明らかに防げた失点だった」
「期待して使ってくれたと思っているので、その期待に応えるようなパフォーマンスができなかったですけど、これをどう捉えるかで自分の今後も変わってくる。自分の成長につなげていきたい」
試合後のオンライン会見でシュミット・ダニエルは悔しさをにじませつつ、懸命に前を向いた。キリンカップ決勝で先発し、川島永嗣、権田修一、大迫敬介が招集されたGK陣では唯一、今回のシリーズで2試合目の出場。だが後半に3失点を喫し、日本を勝利に導くことはできなかった。
それぞれの失点について反省点を挙げている。DF吉田麻也がエリア内でのタックルで相手選手を倒してPKを与え、これを決められた55分の1失点目については「後ろから（チュニジアの選手が）来ているので、滑るのをやめさせるとか、コーチングもできたと思う」と振り返った。
76分の2失点目は、相手GKからのロングボールがエリア内に入り、吉田、DF板倉滉、シュミット・ダニエルがそれぞれ譲るような形になって処理できず、ボールを奪われた末に決められたもの。「裏のスペースにボールがバウンドしたら、自分が出る準備はしておくべきだった」と語り、「麻也くんにも『（ボールを後方に）流したら、来てくれていると思った』と言われた。自分がそれを想定して準備するべきだったと思う。明らかに防げた失点だった」とコメントしている。
さらに後半アディショナルタイム、カウンターからミドルシュートを決められた3点目も「結構良いシュートでしたが、入ったコースはそこまで良くなかった」と指摘。「ああいうのを止めていかないと、世界で戦っていくのは厳しい」と自分に矢印を向けた。
6月シリーズ全体を振り返り、「試合に出られたのは、選手としてはいいことだと思う。使ってもらえたのはよかった」と収穫も挙げたが、「そのチャンスを生かし切れなかったのは少し悔いが残る」と胸の内を明かす。それでも「自分に何ができるのかを見せられた部分もあったと思う。逆に自分がどこか足りていないと見せた形になってしまったけど、今後の課題として取り組んでいくべき」とさらなる成長を見据えた。