4-1で快勝したガーナ戦で、82分にダメ押しの4点目を決めた日本代表FW前田大然。持ち味を遺憾なく発揮したA代表初ゴールは、まもなく誕生日を迎える娘へのプレゼントとしても、ぜひ決めたいと思っていたものだったという。

上写真=前田は武器であるスピードとスペースへの飛び出しでA代表初ゴールを決めた(写真◎JMPA早浪章弘)

■2022年6月10日 キリンカップサッカー2022(@ノエビアS)
日本 4-1 ガーナ
得点者:(日)山根視来、三笘薫、久保建英、前田大然
    (ガ)ジョーダン・アユー

「本当にホッとしている」

 3-1とリードして迎えた80分にFW上田綺世との交代で出場した前田が、直後の82分にチャンスを生かした。エリア内右サイドを突破したFW伊東純也が中央に折り返すと、持ち味のスピードを生かして猛然とゴール前に突っ込み、左足ボレーで合わせてネットを揺らした。

 セルティック(スコットランド)でも同じようなチャンスが多くあるため、「あそこに入っていくのは自分の中で決めている」という。伊東がシュートを打つ可能性もある状況で「シュートを打っても、それに突っ込むというくらいの気持ちで、いつも入っている」と語る通りのプレーを見せ、「しっかり勢い良く入れた」と納得の表情だった。

 6月2日のパラグアイ戦、6日のブラジル戦でも後半途中から交代出場したが、結果を残せなかった。パラグアイ戦ではMF鎌田大地のシュートを相手GKがはじき、浮き球を至近距離から左足ボレーで狙う決定機があったものの、大きく上に外して決められず。それでも再び出場機会を得て「パラグアイ戦で決定機を外してから、チャンスがあるか、ないかというところで戦っていたので、いまは本当にホッとしている」と喜んだ。

 2019年6月のデビューから3年、7試合目でのA代表初ゴールは、娘へのプレゼントでもあった。家族の支えに「すごくパワーをもらっている」という前田は、パラグアイ戦後に娘から励ましの動画が送られてきたことや、「6月13日が娘の誕生日。誕生日プレゼントという意味でも、今日は決めたいという思いがずっとあった」との決意を明かした。

 ついに結果を残した前田は「初ゴールは遅かったですけど、自分がやってきたことは間違いじゃないと思う。これからも自分なりに、しっかりチームのために戦いたい」とコメント。6月14日のチュニジアとのキリンカップ決勝に向けて「優勝を目指してやっている。少しでも貢献できるように、ゴールもそうですが、前線からのハードワークも意識しながらやっていきたい」と意気込んでいた。