6月10日のキリンカップサッカー2022で日本がガーナを下した一戦で、三笘薫がのびのび輝いた。45+1分にクロスがそのまま飛び込むゴールを決めれば、73分には得意のドリブルで左を突破して、久保建英の代表初ゴールをアシスト。最高の活躍だった。

上写真=三笘薫が谷口彰悟とゴールを喜ぶ。最高の輝きを見せた(写真◎Getty Images)

■2022年6月10日 キリンカップサッカー2022(@ノエビアS)
日本 4-1 ガーナ
得点者:(日)山根視来、三笘薫、久保建英、前田大然
    (ガ)ジョーダン・アユー

久保建英の代表初ゴールをアシスト!

 80分、ピッチを去る三笘薫に、大きな大きな拍手が惜しみなく贈られた。1ゴール1アシストへの混じりけのない称賛だ。

 1-1で迎えた前半アディショナルタイムの45+1分、左サイドで伊藤洋輝からボールをもらうとカットインから右足で低く鋭いカーブがかかったクロスを中央に送る。上田綺世と堂安律が飛び込むが触れない、と思った次の瞬間、ボールはそのままゴール右に飛び込んだ。

「ゴールにつながるクロスを試合前から考えていました。逆サイドから(堂安)律や(上田)綺世が飛び込んでくれたおかげでもあります」

 73分には得意のドリブルが炸裂した。左サイドで仕掛けると縦に出てからギュッとスピードを上げて相手の前に出た。落ち着いてマイナスに送ると、ペナルティースポット付近で久保建英が左足で蹴り込んで、記念に残る日本代表初ゴールが生まれた。

 ブラジル戦では72分からピッチに立ち、世界最高峰の相手に「どこまで通用するか」を試すために果敢に仕掛けた。しかし、ミリトンに2度にわたって軽々とストップされた。「そういう実力だとわかった」と自分自身を見つめ直した。そして「もっと怖い存在だと認識させる」と誓った。

 さっそく、怖い存在になった。

「相手があまりボールに来ない分、うまく散らしながらスペースできるので、数的優位を作ろうと思っていました」

 その狙いが何度もピッチに描かれ、ゴールとアシスト以外でも何度もスタジアムを沸かせた。

「(次の相手のチュニジアは)ワールドカップに出る相手で強敵なので、分析して今日のようなミスを少なくしてしっかり勝って優勝したい」

 もっと怖い選手になるために。今度はチュニジアを手玉に取る。