日本代表FW古橋亨梧が、6月7日のオンライン会見で報道陣の質問に答えた。0-1で敗れた前日のブラジル戦で感じた課題に加え、かつてのホームスタジアムで行なわれる10日のガーナ戦に向けた意気込みを語っている。

上写真=ブラジル戦の50分にミドルシュートを放つ古橋。自身唯一のシュートだった(写真◎JMPA小山真司)

ブラジル戦を終えて「まだまだ成長できる」

「率直にブラジルの選手は一人ひとりが本当にうまくて、すごく勉強になった。良いものを肌で感じることができて、すごく楽しかったです」

 国立競技場で行なわれた一戦で、3トップの中央で先発出場した古橋は、世界ランク1位の相手から多くを学んだという。0-1という結果を「負けたのも悔しいですし、何もできなかったことも悔しいですけど、まだまだ成長できると感じている」と捉えており、「もっと自分を磨き続けて、技術を高めて、頑張らないと」と今後を見据えた。

 得点できそうだったシーンとして挙げたのは2つ。1つは22分、左CKからMF遠藤航がヘディングシュートを放ったシーンだ。ゴール左に外れていくボールに反応して詰めようとしたものの、わずかに届かずゴールキックとなり、「こぼれ球に反応できたまではよかったですが、足が届かなかった」と語った。

 もう1つは50分、ロングボールを相手がクリアしたところを拾い、中央約25メートルの距離から右足で狙ったミドルシュート。自身この試合唯一のシュートだったが相手選手に当たってCKとなり、「思い切って打ちましたが、もう1個、2個運んでから打った方がよかったのかな」と反省点を挙げた。

 課題を胸に、日本代表の活動は続く。次の試合は6月10日のガーナ戦。会場はノエビアスタジアム神戸で、昨季途中までヴィッセル神戸でプレーしていた古橋にとっては『凱旋試合』となる。

 昨年6月に同スタジアムで日本がセルビアと対戦したとき、選手を乗せたバスの会場への入り口近くに、古橋の背番号11の神戸ユニフォームを着た小さな子どもと、母親の家族連れがいた。古橋も「たぶん気付いたと思う」と当時を振り返ったが、この試合は新型コロナウイルス感染症の影響で無観客開催。その後に神戸からセルティック(スコットランド)に移籍した古橋は、今度は有観客試合で行なわれる一戦を迎える。

「神戸は長くプレーさせていただいた場所。試合をするのが楽しみですし、ピッチに立ちたいと思っている」。かつての地元での試合に思いを馳せたストライカーは、「セルティックに行って1年くらいたちますけど、こうやって神戸でプレーできるのは何かの縁だと思う。だからこそピッチに立ち、自分のプレーで少しでも恩返しをしたい気持ちでいっぱい」と言葉に力を込めていた。