日本代表は4日、千葉県内でブラジル戦に向けたトレーニングを行なった。別メニューの冨安健洋、浅野拓磨、負傷で離脱の菅原由勢を除く25名で実施された11対11のミニゲームで、注目の一戦の先発メンバーが見えてきた。

上写真=ブラジル戦は4-3-3を採用し、最終予選終盤のメンバーを軸に臨むことになりそうだ

CBコンビは吉田&板倉

 タッチ制限を設けた11vs11のミニゲームは、強度が高く、選手同士が激しくぶつかり合う中身の濃いものだった。1本目、主力組とおぼしきビブス無し組のメンバーは4-3-3のフォーメーションを採用。GKに権田、DFは右から長友、板倉、吉田、中山、MFはアンカーに遠藤、右インサイドハーフに原口、左インサイドハーフは田中が務めた。そして3トップは右から伊東、古橋、南野が並んだ。

 対するビブス組は4-2-3-1で、GKはシュミット・ダニエル、DFは右から山根視来、谷口彰悟、伊藤洋輝、三笘薫、MFは柴崎岳と守田英正がドイスボランチを組み、2列目には右から堂安律、鎌田大地、久保建英が入った。1トップを務めたのは上田綺世だった。

 冨安健洋はこの日も別メニューで、浅野拓磨も左もも裏に違和感があり、別調整。菅原由勢は負傷のため3日に離脱しており、25人(うちGK4人)で、ミニゲームは実施された。

 ピッチ脇で見守る森保一監督は、切り替えやビルドアップの際に選手に何度も声をかけ、精度の高いプレーを求めていた。狭いピッチの中でも1タッチでパスがつながり、相手のプレスをかわすシーンがたびたび見られた。

 GKを入れ替えて行われた2本目のメンバーは以下の通り。

・ビブス無し組(4-3-3):GK川島英永嗣、DF長友、吉田、板倉、中山、MF柴崎、遠藤、守田、FW伊東、古橋、南野

・ビブス組(4-4-2):GK大迫敬介、DF山根、谷口、伊藤、三笘、MF堂安、原口、田中、久保、FW前田大然、上田

 2本目は先月30日の合宿初日から別メニュー調整を続けていた守田が主力組に入り、柴崎、遠藤とともに3センターハーフを形成した。森保一監督はあくまで「練習の状況次第」と断った上で、ブラジル戦についてはアジア最終予選終盤の形をベースに臨むと話しているが、守田が万全なら先発起用は十分にあり得る。その場合、遠藤をアンカーに据え、インサイドハーフには田中と守田。守田が難しい場合には、パラグアイ戦で好調を示した原口の連続起用するのではないか。

 冨安が2日前の時点で別メニューであることを踏まえると、最終ラインは1本目のビブス無し組の構成で臨むと予想される。酒井宏樹が不在で菅原が離脱、すでにパラグアイ戦で山根が先発済みの状況を見れば、右サイドバックは練習で2本とも主力組でプレーした長友ということになる。左は中山、そして中央は1本目と2本目で左右を入れ替えていたが、吉田と板倉がCBコンビを組みそうだ。

 1トップは古橋で決まりか。全体練習後の個人練習では上田がシュートの技術の高さと見せていたものの、スタートでピッチに立つのは主力組で1トップに入り、背後を取る動きについて森保監督から直接指導を受けていた古橋になるだろう。

 注目の大一番は6日、19時20分にキックオフ。強豪国ブラジルとの対戦で、日本はW杯に向けて『現在地』を知ることになる。