6月2日のパラグアイ戦で、約1年半ぶりに出場機会を得た日本代表GKシュミット・ダニエル。勝利はしたものの失点シーンの対応を課題に挙げ、カタール・ワールドカップ(W杯)出場に向けて、さらなる成長を誓った。

上写真=久しぶりに日本のゴールを守ったシュミット・ダニエル(写真◎JMPA江本秀幸)

W杯で「やれる自信は、もちろんある」

 2020年11月の欧州遠征でのメキシコ戦以来の国際Aマッチ。シュミット・ダニエルは森保一監督から試合前に「自分のストロングポイント、強みを出して試合に入ってほしいと言われた」と明かし、約1年半ぶりに日本のゴールを守った。

「久々だったので、とにかく楽しんでやること、日頃やっていることを、どれだけ出せるかを意識してやった」と振り返る。4-1で勝利したものの、「無失点で終わりたいと思っていましたけど、残念」と1失点を悔やみ、「内容的には、もっと大差で勝ってもおかしくなかった。自分の評価をはかる上では、あまり参考になる試合ではなかったと思う」と語った。

 2-0でリードしていた59分に喫した失点は、自陣でのDF伊藤洋輝のパスミスをきっかけにミドルシュートを決められたもの。ゴール左に決められた一撃を「自分はずっとシュートストップが課題。昨日の失点も、触れなければいけないボールだったと思う」と捉えており、「ああいうところで失点をしないのは、もっと突き詰めなければいけない」と自らに矢印を向けた。

 カタールW杯アジア最終予選でのGKは、突破が決まるまでは権田修一が全試合にフル出場し、突破決定後の3月のベトナム戦では川島永嗣がゴールを守った。今回はシュミット・ダニエル、大迫敬介を加えた4人が選出されており、正GKおよびW杯のメンバー入りを懸けた争いも注目される。

 W杯に向けて「やれる自信は、もちろんある」と語ったシュミット・ダニエルは、権田を上回るために必要なことを問われると「自分の色を出すことが大事かなと思っている。上回るというよりも、自分の色を強く出す」とコメント。「その上で、ワールドカップを迎えたときの調子などで監督が選ぶと思う」と続け、今後も続くポジション争いへの決意を新たにしていた。