日本代表の鎌田大地が30日、合宿初日のトレーニングを前にオンライン取材に応じた。代表活動は昨年11月以来となるが、本大会のメンバー入りに向けて重要なアピールの機会となる6月シリーズに向けて意気込みを語った。

上写真=初日のトレーニングに臨んだ鎌田大地(写真◎山口高明)

森保監督の起用法が注目される

 フランクフルトの中心選手としてUEFAヨーロッパリーグ優勝を果たした鎌田は合宿初日となった30日にオンライン取材に応じ、昨年11月以来となる代表活動について「(クラブで)良い成績は残していると思う。ただ代表とチームではまた別なので、出た試合でいいプレーをして、そこを信頼を勝ち取っていないとだめだと思う」と意気込みを語った。

 自身が不在の間に代表では4-3-3が定着。2次予選で4-2-3-1のトップ下で存在感を示してきた鎌田の定位置は無くなる形となった。ただ、本人は「4-3-3も守備的な4-3-3だったり、少し攻撃的な4-3-3で違うと思うんですけど、僕自身は昔からインサイドハーフやりたいと言っていたし、実際、フランクフルトでも5-3-2で試合をしたりだとか、インサイドハーフで試合に出たことがある。別にそのポジションは全然できると思っています」と話し、現在のチームの中でも自身の力を示すイメージはできている。実際、森保一監督も鎌田についてインサイドハーフやトップ下での起用を示唆しており、6月シリーズでインサイドハーフとしてプレーする機会がありそうだ。

 代表を離れていた期間に、まずはコンディションを戻すことを心掛け、クラブでのプレーにフォーカスしたと振り返る。その結果、ELで13試合に出場、5ゴールを記録して優勝の原動力になった。「僕にとっては初タイトルだったのでそれが一番の収穫だと思う。アシストはかなり減ったという感覚はありますけど、(オリバー・グラスナー)監督からの信頼を勝ち取ることができた。試合数も多い中で、多くの試合でスタメンで出ることができました。タフさもまた戻ったと思うし、終わりよければすべてよしではないですけど、すべてがよくなったと思います」。攻撃はもちろん守備面でも重要な役割を期待されていたが、「フランクフルトでは基本的にそういう(=守備を考えて攻撃する)のが得意な選手は多くない。ELのウェストハム戦やバルサ戦でも監督が『君が一番、自分たちの守備で大事な選手だった』と言ってくれていた」と、指揮官の要求に応え続けた。

 森保監督も最近の取材の中で何度も鎌田の活躍に触れ、シャドー(トップ下)として攻守両面で圧倒的な存在感を示していることを称えていた。代表チームは今回の6月シリーズで戦い方のオプションの構築を目指すが、インサイドハーフでプレーするにしても、シャドーを担うにしても、鎌田の存在は大きなカギになりそうだ。