日本代表DF長友佑都が、自身4回目となるワールドカップ(W杯)出場への熱い思いを明かした。カタールW杯最終予選の大一番・オーストラリア戦へ、持てる力を最大限に発揮して勝利を目指す決意を語っている。

上写真=笑顔も交えながら意気込みを語った長友(写真◎スクリーンショット)

コンディションは「全く問題ない」

 3月19日の明治安田生命J1リーグ第5節にフル出場した長友は、他のJクラブ所属選手たちとともに同日夜に日本を出発し、20日に現地シドニー入り。24日のオーストラリア戦に向けてホテル内のジムで調整した後、オンライン会見で報道陣の質問に答えた。

 FC東京では今季、右サイドバックでの交代出場が多く、19日の試合が初のフル出場だった。左サイドバックとのポジションの違いや出場時間の少なさから、コンディショニングの難しさを指摘する質問も出たが、「大丈夫です」ときっぱり。昨季終了後、オフを挟んで臨んだ1月からの活動の方が「コンディション的には難しい状況だった」と説明した。

 中山雄太とのポジション争いで、長友の先発起用を疑問視する声もある中で迎えた2月1日のサウジアラビア戦では、逆境をはねのけるような好プレーを披露した。「皆さんが僕の心に火をつけてくれたこともありましたけど、サウジ戦も体は動いた」と振り返り、「今回はちゃんと試合をやってきていますし、全く問題ない」と強調している。

 今回の最終予選は最初の3試合で2敗を喫したものの、失点したのはホームでオーストラリアを2-1で下した第4戦が最後で、以降の4試合はすべて無失点で4連勝を飾り、グループ2位に浮上した。同3位のオーストラリアとのアウェーでの対戦に向けて「いま守備はすごく安定しているので、まず守備のベースを、気を引き締めてやること」とポイントを挙げ、「空中戦の対策はしっかり心がけたい。完全に勝てなかったとしても、体をぶつけて自由にさせないなどの技術を発揮しなければいけない」と指摘した。

 2010年南アフリカ、14年ブラジル、18年ロシアに続くW杯出場を目指す長友は「ワールドカップは夢の舞台。子どもの頃から出たいと、夢を抱いてやってきましたけど、出れば出るほどワールドカップの魅力に惹かれてしまって、いまでは子どものときよりも出たいという思いが強い」と目を輝かせる。そこに向けて「(出たいという気持ちが)人生の中で一番強いと思います。そのくらいの大きな場所であり、僕の愛するワールドカップ。4回目、出たいと意気込んでいます」と表情を引き締めた。

 敵地でオーストラリアを下せばW杯出場が決まるが、引き分けでも、29日にホームでベトナムと引き分け以上なら出場が決まる。それでも35歳の歴戦の勇士は「この試合に勝ってワールドカップを決めたい、その気持ちだけです。引き分けとかは全く考えず、勝ちにこだわって、チーム一丸となって戦います」と力強く決意を語った。