日本代表の荒木遼太郎がオンライン取材に応じ、初めて日本代表の合宿に参加している心境を語った。連日のハードなトレーニングに臨み、で国内トップレベルの選手たちから刺激を受けながら、A代表定着を目指していく。

上写真=代表初招集の合宿でアピールを続けている荒木遼太郎(写真◎山口高明)

久保建英に刺激「正直、負けたくない」

 年齢的にはパリ五輪世代で、今回の代表でも若手にカテゴライズされる荒木だが、当然ながらA代表に定着し、活躍することを誓って今回の合宿に参加している。「自分が目指してきた場所に入れましたけど、すべてにおいてレベルが高い場所でした」と話す一方で、「慣れないところもありますけど、チャレンジャーとして自分の持ち味をどんどん出していきたい」と意欲的だ。

 今月29日には二十歳になる。ただ、世界を見渡せば、同世代ですでにトップレベルで活躍する選手も多い。日本代表に目を向けてもすでに代表に定着する同学年の久保建英がおり、荒木自身も「同世代なので正直、負けたくない」と率直に語り、「(久保の)プレーや情報はいい刺激になっている」と自らを駆り立てている。

 また、今合宿には同い年で同郷の松岡大起(清水エスパルス)も選出されており、「小さい頃からお互いに知っていて、話したりプレーしたこともあります。大起の活躍も見ていますし、代表で一緒にプレーできていい刺激がある」とコメント。同世代の活躍や成長を感じ、自身のさらなる成長へとつなげていくとした。

 今オフにはシュートを磨いてきたという。「色々なシュートを蹴れたほうがいいと思って、シーズンオフには色々な軌道のシュートを練習した」と話す。「FKの時にカーブばかりだと相手に読まれるので、無回転を蹴れたら嫌だろうなと」考え、無回転や縦回転のシュートの習得に努めた。代表の練習時でもその片鱗を見せ、今後は荒木の新たな武器となっていきそうだ。

 所属する鹿島では2022シーズンから10番を背負う。同じ東福岡高校出身でかつて鹿島のナンバー10として活躍した本山雅志のように、チームを勝利に導く存在になることが期待されている。荒木本人も「高校の時に活躍して鹿島のタイトル獲得にも貢献されていて、追いかけたいということで10番をつけさせてもらいました」とその重みを理解する。クラブでも代表でも、求められるのは決定的な仕事だろう。

「パリ五輪にも選ばれたいですけど、A代表に残れれば自然とパリ五輪のメンバーにも選ばれると思う。(W杯は)小さい頃から憧れてきた大会。今回代表に選ばれて、今年になって自分もいける可能性が少しは出てきたので、食らいついていけるように全力で表現していきたい」

 パリ五輪経由W杯行きではない。カタールW杯経由で五輪へ。まもなく二十歳になる荒木は、2022シーズンを、さらなる飛躍の年にするつもりだ。