日本代表は17日、国内組の合宿をスタートさせた。午後からの練習前には相馬勇紀(名古屋グランパス)がオンラインで取材に対応。ともに東京五輪を戦った同年代の選手たちが最終予選に出て活躍していることに刺激を受け、合宿から武器をアピールしたいと語った。

上写真=オンライン取材で今回の代表活動に対する意気込みを語った相馬勇紀(写真◎スクリーンショット)

今の自分はまだまだ足りない

 最終予選がスタートした当初、日本代表はポイントを落とし、苦しい立場に追い込まれた。だが昨年10月のオーストラリア戦でシステムを4-2-3-1から4-3-3へと変更、田中碧がインサイドハーフで先発してビルドアップの改善に貢献し、チーム状態は好転していった。そして11月シリーズのオマーン戦では途中出場の三笘薫が決勝アシストを記録。昨夏、東京五輪に出場した選手たちがA代表の舞台で、その力を発揮した。

 彼らとともに東京五輪を戦った相馬は、外から仲間の活躍を見て大いに刺激を受けていた。「五輪が終わったあとの代表で薫だったり、碧だったり一緒に戦ったメンバーがチームを勝たせている姿を見て、すごく悔しい思いもありましたし、同じ舞台で戦いたいという気持ちにもなりました」。今回、相馬は並々ならぬ思いを胸に国内組の合宿に参加している。そのためにオフも体を動かし、しっかり準備してきた。

「自分の武器でチームを勝たせる存在になれると意識して、やりたいと思います」

 21日に予定されていたウズベキスタン戦は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、練習から積極的に自分の持ち味をアピールするつもりだ。1対1の仕掛け、裏への飛び出しに加え、ゴールへ向かう姿勢も強めていきたいと話す。昨季、Jリーグでは2得点・8アシストを記録したが、本人に満足感はない。五輪の舞台で経験した世界のトップの選手たちは決定的なプレーを高頻度で見せていた。そのレベルに至るには、さらなる成長が必要だと自覚する。

 カタールW杯まで1年を切った。今シーズンの出来がメンバー入りできるかどうかを決めると相馬は言う。「単純に今の自分は、まだまだ足りない部分が多い。チームに入っていくとなったら、序列を覆すくらい、仲間の信頼を得られるくらいのプレーを見せていかないといけない。今年1年でどれだけ進化できるかが最後にメンバーに入って活躍できるかできないかになってくると思う。毎日を大切に、結果を求めてやっていきたい」。

 チャレンジャーとして臨む1年のスタート。相馬は、ここから進化のスピードを上げると誓った。