上写真＝田中碧の力強さが中盤を補強。ボールへのアタックを繰り返して奪ってから何度も攻撃につなげた（写真◎JFA）
■2021年11月11日 FIFAワールドカップ・アジア最終予選・B組第5節（@ベトナム）
ベトナム 0-1 日本
得点:（日）伊東純也
「勝ち点3を取れたのが一番の収穫」
前節のオーストラリア戦に続いて、田中碧が先発メンバーに名を連ねた。遠藤航、守田英正と中盤で3センターを組む4-3-3システムを動かす心臓だ。
「今日に関しては相手が5バックだったので、自分が下がってボールを触るというよりは間で立っているほうが嫌だったと思います。ボールを触る回数は前回より少なかったけど、ポジションを我慢しながら間でプレーすることを心がけていました」
相手を見ながらプレーする、という最高の持ち味を出したプレーだ。動きすぎず、ボールに触らなくとも相手を困らせる狙いだった。
「でも、そこで違いを作らなければいけない。クオリティーが上がればチャンスを作る回数は増えると思います」
間で受けてから何をするか。そこが「日本代表式4-3-3」での次の課題になるだろう。
「なにはともあれ、勝ち点3を取れたのが一番の収穫だったと思います。1-0だと試合内容が悪く見えがちですけど、1-0で進めるのは簡単ではなかったし、勝ち点3を取るのが目標なので良かったのではないか」
田中は75分でピッチを去ったが、チーム全員でミッション達成だ。そうなれば、次の目標である連勝へと目が向く。相手はオマーン。初戦で敗れた相手だ。
「難しい相手だというのは前回の試合を見ていても思いました。統率の取れたチームだと思う。しっかり準備をして相手を見てサッカーができれば、もっともっと良くなります。内容はどうあれ、必ず勝ち点3を取らなければいけないと思います」
日本はあの敗戦のあとも苦しんだが、ようやく初の連勝と上向きだ。そして4-3-3という新しいスタイルを手に入れた。その中心にいる田中は、前回の黒星を経験していない。だからフラットに、勝利を目指すだけだ。