カタール・ワールドカップのアジア最終予選、その11月シリーズが明日11日から始まる。ベトナム戦を控えた10日、日本代表の南野拓実がオンライン取材に応じた。所属するリバプールでも存在感を示しつつあるアタッカーが、心境を語った。

上写真=南野は終始、落ち着いた表情でベトナム戦への意気込みを語った(写真◎スクリーンショット)

「チームが勝つために、いい準備をしたい」

 日本は10月12日のオーストラリア戦で劇的な形で勝利を収めたが、まだ4位。11月11日にベトナムと、16日にオマーンと戦うが、勝たなければいけない重要なアウェー2連戦となる。その中、ゴールを期待されるFWの南野は「応援してくれる人のために勝つだけ」と、決意の言葉を口にした。

 4-2-3-1システムを基本布陣としていた日本だが、オーストラリア戦では4-3-3システムで挑み、結果を出した。それもあり、ベトナム戦で採用されるシステムが注目されている。ただし南野は、「選手たちの距離感だったり、ビルドアップの部分、自分のプレーの出しやすさに関しては前の試合(10月7日のサウジアラビア戦)よりもすごくやりやすかった」と振り返りながらも、「システムが変わっても、自分のやることは大きく変わらない」とも話す。森保一監督がどのシステムが採用しようとも、チームが結果を残すために自分のプレーを出し切るだけだという。

 ベトナム戦とオマーン戦を迎えるにあたって発表された日本代表メンバーの中には、前田大然と三笘薫の名があった。現在Jリーグの得点ランキングでトップに立つ前田と、9月からプレーしているベルギーのユニオンで活躍している三笘はともに、左ウイングでのプレーを主戦場としている。10月のオーストラリア戦では、南野が4-3-3の左ウイングでスタメン出場を果たし、78分までプレーした。彼自身も、所属クラブのリバプールで少しずつ出場時間を増やしている。それぞれタイプが違う分、3人がどのように起用されるかも、ベトナム戦、オマーン戦の注目点の一つになるだろう。

 ただし南野は、飛行機のトラブルに遭い、ベトナム・ハノイ入りするまでに30時間以上も要してしまったという。コンディション面に不安を抱えることもあり、ベトナム戦で先発できるかは不透明だ。それでも出場できれば、森保ジャパンで最もゴールを挙げる男に期待されるのはやはり、得点だろう。「個人的にはシュートの数が少なかった」とオーストラリア戦での反省点を述べつつ、「チームとして結果を出せるように、自分としてはいい準備をしたい」と話した南野。まずはベトナムから勝ち点3を奪い、意気揚々とオマーン戦の地・マスカットに乗り込む。そのためにも、この日本代表アタッカーに期待がかかる。