日本代表が痛恨の2敗目を喫した。カタール・ワールドカップアジア地区最終予選で、日本はアウェーでサウジアラビアと現地時間10月7日に対戦。後半に柴崎岳のバックパスのミスから相手にそのまま持ち運ばれて決められ、0-1で敗れて痛恨の2敗目。キャプテンの吉田麻也は黒星を受け入れて前に進む覚悟を示した。

上写真=吉田麻也は痛すぎる黒星にも、キャプテンとして「みんなの背中を押していきたい」(写真◎JFA)

■2021年10月7日 FIFAワールドカップ・アジア最終予選(@キング・アブドゥラ・スポーツシティー)
サウジアラビア 1-0 日本
得点:(サ)フェラス・アルブレイカン

「自分自身が突き進んで引っ張っていかなければ」

 71分、右サイドで一瞬のミスが起きた。柴崎岳が吉田麻也に戻したつもりがパスコースがずれて、結果的に相手へのスルーパスのようなボールになってしまった。フェラス・アルブレイカンに抜け出され、GK権田修一の股下を通す冷静な左足シュートを食らった。

 1勝1敗、グループBの4位で迎えた最終予選第3戦は、難敵サウジアラビアとのアウェーでの戦いという難しいゲーム。暑さと大観衆を前に苦しんだが、しかし、守備は集中していた。主導権はホームチームに握られ、自らのミスでピンチも迎えたものの、酒井宏樹、吉田、冨安健洋、長友佑都の最終ラインとGK権田が最後はやらせなかった。

 しかし、ミスからの失点で0-1。

「ミスが起こってしまったのはしょうがないと思うので、それも含めてサッカーなので、それよりも0-0のときに点が取れなかったのが問題だと思います」

 奪ったあとのボールを適切に前に運べずに、奪い返されてまた攻撃を受ける、という嫌な時間が長かった。

「よく我慢していたと思いますが、あの一個だけで相手に形を作らせることもなかったと思いますけど、これが最終予選だなと思います。僕たちも見ている方も満足できる内容ではなかったですけど、予選が終わったわけではないですし、次に切り替えて絶対に勝ちたいと思います」

 これで早くも2敗目。「自分たちの代でワールドカップ出場を途切らせるようなことがあってはいけない」と試合前に誓っていたキャプテンは、この敗戦を受け止めて、あきらめない。

「もちろん批判されることは分かっていますから、繰り返しますがまだ終わっていないので、終わったときにジャッジしてもらえればいいと思いますし、結果が出なければ協会も監督も選手も責任を取る覚悟はできています。終わってから判断してもらえばと思います」

 そんな責任を取らなくて済むように、日本に戻って戦う12日のオーストラリア戦は必ず勝利を収めなければならない。

「前を向いて背中を押すしかないと思いますし、自分自身が突き進んで引っ張っていかなければならないと思っています」