日本代表MF柴崎岳は勝利の後も、手放しでは喜べなかったという。カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の中国戦で勝ったとはいえ、まだ1勝1敗。2連勝の相手と戦う10月の2試合に、早くも視線を向けている。

上写真=オマーン戦に続くフル出場で勝利に貢献した柴崎(写真◎JFA)

■2021年9月7日 FIFAワールドカップ・アジア最終予選(@ハリファ・インターナショナルスタジアム)
中国 0ー1 日本
得点:(日)大迫勇也

「より良くしなければいけない」

「1戦目で自分たちのパフォーマンスの低さから負けを招いてしまい、個人としてもチーム全体としても、かなり重く受け止めていた。何とか挽回していこうという雰囲気の中で、準備期間では練習から緊張感、雰囲気がオマーン戦とは違うものになった。良い方向に向いたと思う」

 試合後のオンライン取材で、柴崎は静かにコメントした。9月2日のオマーンとの初戦で敗れた日本は、7日の中国との第2戦に1-0で勝利。「敗戦を受け入れ、しっかり中国に向かって勝利を勝ち取っていくというメンタリティは、出せた部分もあると思う」と語っている。

 ただ、喜びは大きくなかった。「1戦目の自分たちの失態を取り戻す最低限の結果だった」と自身の見解を示し、「これを続けていかないと、意味がないものになってしまう。今日は1戦目のこともあって、そこまでうれしい気持ちにはなれなかった。気を引き締めて、10月に向けてパフォーマンスを良くしていきたい」と今後を見据えた。

 さまざまな場所に顔を出してパスの経由地となり、強烈なミドルシュートも。40分に先制して迎えた後半、相手がボールへの圧力を強めてきたときは「テンポが速すぎて起こりうる、カウンターの応酬のような展開は避けたかった。自分にボールが入ったところでは、落ち着けるところは落ち着いて展開を戻そうと思っていた」とプレーの狙いを明かし、「ボールを保持する時間を少しでも長くできれば、攻撃を食らうこともない。落ち着いて、ボールを単純に失わないように心がけていた」と語った。

 グループBのライバルであるサウジアラビア、オーストラリアは2連勝スタート。10月は、7日にアウェーでサウジアラビア、12日にホームでオーストラリアと対戦する。「一つのターニングポイントになる。勝つか負けるか、もしくは引き分けるか、結果によって今後大きく変わってくる要素があると思う」と強調し、「チームでも、10月は本当に大事になると話していた。個々が非常に重く受け止めて準備しなければいけない。中国戦の準備をスタンダードにしなければいけないし、より良くしなければいけない」と表情を引き締めた。

 さらに「勝利に浮かれず、まだまだ自分たちは厳しい立ち位置にいるんだということを自覚して、10月シリーズに向かえたらと思う」ときっぱり。プレー中と同様の冷静な視点で、次なる戦いに意識を向けていた。