日本代表MF遠藤航が、巻き返しに強い意気込みを見せた。カタール・ワールドカップ(W杯)最終予選の初戦で敗れ、勝利が求められる第2戦では、戦術、メンタルの両面で初戦を教訓にしたい考えを示している。

上写真=ホームでオマーンに敗れた初戦。重圧がかかる第2戦で、遠藤はどんな働きを見せるのか(写真◎JMPA早浪章弘)

中国との第2戦へ

 9月2日の初戦でオマーンに0-1で敗れ、苦しいスタートとなった。中国との第2戦が行なわれるカタールでオンライン取材に応じた遠藤は、あらためて映像で分析した上で、MF伊東純也、原口元気の両サイドのポジショニングがポイントの一つだったとの考えを明かしている。

「前半なら、純也は特徴を生かすためにサイドに張り、元気くんは中を取りながら、(DF長友)佑都くんのオーバーラップを生かした方がよかったかもしれない。切り替えの遅さもありましたが、元気くんが中に入ることで、(MF鎌田)大地、僕、(MF柴崎)岳、元気くんの4枚気味で、ボールを奪われた後も人数をかけて、奪える回数を増やせたのかもしれないと感じた」

 そうすることで、孤立する場面が多かったFW大迫勇也のサポートや、クロスに対してゴール前に入っていく人数を増やすなど、攻撃面のプラスもあったと考えているという。ただ、7日の中国戦に向けては戦術面だけでなく、自身も語っているように、攻守の切り替えなどの基本的な部分を見直さなければならないとの思いが強い。「オマーン戦は切り替えや、一つひとつの球際の部分も足りていなくて、佑都くんも言っていた。そこはベースなので、絶対にやらなければいけない。プラス、戦術的な部分でどうなるかという話」と強調した。

 初戦に敗れたことで最終予選のプレッシャーは、より大きくなっている。その中で求められることを「一人ひとりがプレッシャーがある中でも、いかに自分たちが普段やっているようなプレーを出せるかどうか」と指摘し、「そういう中でもやらなければいけないのが、日本代表としての使命だと思っている」と表情を引き締めた。

 シュツットガルト(ドイツ)での昨季終了後、オーバーエイジの一人として東京五輪を戦い、すぐにドイツでの新シーズンが開幕して、最終予選も始まった。疲労の蓄積が心配されるが、本人は「そんなに悪いとは思っていない」という。現地時間3日朝にカタールに到着した後、新型コロナウイルスの検査結果の判明が長引き、予定されていた夕方からの練習が取りやめとなったが、「個人的には休みも必要だったかなと感じているので、ポジティブ。自分の中ではいろいろ考えながらやっている」との考えで準備を進めていることを明かした。