日本代表のDF昌子源が、オンラインで取材に応じた。追加招集でオマーン戦前日にチームに加わったが、初戦を落とした現在の状況にも、重要なのは「切り替えて」ここから何ができるかと強調。前回予選を経験し、ロシアW杯にも出場したDFは冷静だった。

上写真=中国戦に向けてトレーニングする昌子源(写真◎JFA)

取り返すチャンスはある

 チームに合流したのはオマーン戦の前日、1日の夜だった。その日、昌子は所属するガンバ大阪でルヴァンカップ準々決勝第1戦、セレッソ大阪との大阪ダービーにフル出場。板倉滉の離脱に伴い、追加招集となった。慌ただしくチームに加わることになったが、「そこは代表選手の宿命だと思っています。そこはコンディションどうこうではなく、代表選手として戦えることに誇りを持っています」と、日本のために力を尽くすことにフォーカスしている。

 翌日のオマーン戦はベンチ入りを果たしたが、出番はなかった。0-1で敗れることになった試合について昌子は「僕も4、5年前、ハリルジャパンの時に最終予選のUAE戦で敗戦を経験しました。そのときもベンチだったんですが、雰囲気を経験させてもらって、2次予選とはまた違う最終予選独特の空気をその当時から感じていました」と、W杯出場がかかる戦いの難しさや緊張感について言及。「コロナ禍ということもあり、お客さん(の数)だったり、難しい状況というのはありましたが、しっかり勝たないといけなかった。前日の夜中に合流したばかりでこのチームのそれまでの練習が、どういう雰囲気だったのか分からずではあったんですが、試合の入りとか、全員が勝つ思いで臨んでいたのは、ベンチの雰囲気からも伝わってきていました」と、試合に臨む姿勢に特段、問題は感じなかったという。ただ、それでも結果に簡単につながらないのが、最終予選ということなのだろう。

「残りの9試合、絶対に負けられないという強い気持ちを持たないといけない」。初戦を落としたことで残り試合は大きなプレッシャー中で戦うことになる。7日に迎える中国戦は、勝利がマストだ。「本当に切り替えないといけない。勝ち点3を持ち帰る、強い覚悟を持とうという話はチーム内で出ています」と、チーム全員が中国戦に意識を集中させていると明かした。勝負のポイントの一つに挙げたのは、切り替えの部分。オマーン戦では攻撃から守備への切り替えが「少し遅い」と感じたという。「オマーン戦の課題を修正して、後ろからのつなぎや、裏に出すボールを出せれば、結果も内容もついてくる」と勝利へのイメージも口にした。

「今回選ばれた23人や離脱した選手だけではなく、ほかのJリーガーも、日本のサッカー選手はみんながワールドカップに出たいと思っている。ただ、出るにはそのときに代表に選ばれた選手たちが頑張らないといけない。選ばれた選手たちはそういう人たちのためにもプレーして、ワールドカップを目指すための切符をつかまければいけない」

 文字通り、日本を代表して戦う責任があると強調した昌子。「残りの試合で取り返すチャンスはある。どういう相手にもチャレンジして、勝ちにいくことが大事」と、中国戦からは受け身になることなく、さらに攻めの姿勢を強めて勝利をつかみにいく。