日本代表MF久保建英が、8月31日のオンライン取材で報道陣の質問に答えた。カタール・ワールドカップ(W杯)アジア地区最終予選に向けて、A代表に新しい力をもたらし、勝利に貢献する意気込みを語っている。

上写真=カタールW杯に向けて、自身初の最終予選に臨む久保(写真◎早浪章弘)

「先手を取っていくことが大事」

 日本代表は9月2日の初戦でオマーンとホームで対戦し、7日の第2戦は中立地カタールで中国と対戦する。自身初の最終予選に臨む久保は「ホームで1試合、アウェーで1試合。まずは勝ち点6を取って帰れれば」と連勝スタートを見据えた。

 東京五輪終了後、わずかな間隔で欧州の新シーズンが始まったが、期限付き移籍先のマジョルカ(スペイン)で開幕から全3試合に出場し、2勝1分けの好スタートに貢献している。A代表での地位を確立していくために「試合に出なければ始まらないと分かっていた。試合に出ることができ、コンディションが良いことも見せることができて、まずはスタートラインに立っていると思う」と語り、「この2試合で必ずチャンスが来ると思うので、無駄にせず、いつもチームでやっているプレーを出していければ問題ないと思っている」と力強くコメントした。

 A代表でのポジション争いについて「実績からしたら、自分たちオリンピックに出た選手は挑戦する立場だと思う」と冷静に現状を分析する。一方で「かといって、そんなに差があるとは思っていない。いまの立ち位置は客観的に分かっているつもりなので、試合でそれを証明するだけ」と自信ものぞかせた。
 
 とはいえ、最も重要なのは代表チームの勝利であり、「個人、個人とも言っていられない。まずはチームの助けになるために、自分も含めてオリンピックで一緒にやってきた選手たちが、力になっていければ」と貢献を誓う。「融合というテーマがありつつも、結局はA代表に吸収される立場だと思っている。オリンピックに出た選手が、良いものをプラスしていけばいい」との見方を示した。

「経験もないので一概には言えませんが、テレビで見ていて感じるのは、レベルも高いですし、拮抗した試合になるんじゃないか」と捉える最終予選。相手が引いて守りを固めてきたときは「数を打っていかなければいけない」としつつ、「引いてくる相手は当然、一発の策も持っていて、ただ引いてくるだけじゃないと思う。そういったところも警戒しながら、自分たちが先手を取っていくことが大事」とイメージを描いていた。