日本代表は6月11日にセルビア代表とのキリンチャレンジカップ2021を戦い、1-0で勝利を収めた。次は5月・6月シリーズの最終戦となる15日のFIFAワールドカップカタール2022・アジア2次予選兼AFCアジアカップ中国2023予選キルギス戦に臨む。

上写真=セルビア戦でもトップ下の位置でプレーした鎌田大地(写真◎JMPA毛受亮介)

「本当にW杯優勝も目指せる」

 ドイツのフランクフルトで活躍する鎌田大地が見据えるのは、世界のトップだ。キルギスとのワールドカップ2次予選を翌日に控え、サムライブルーのトップ下を務める男は「僕たちはまだワールドカップの出場権を取れたわけではないので、次は最終予選のことを考えないとダメですけれど」と前置きしつつ、「もう一つ先の“世界”も考えると、僕たちがボールを持てない時間も続くだろうし、いい守備をして、いいカウンターをすることが上のチームに勝つためには大事になってくる」と、ワールドカップでの上位進出を目指す。

 これまでの日本の最高成績はベスト16。2002年の日韓大会、2010年の南アフリカ大会、そして前回の2018年ロシア大会では決勝トーナメント1回戦で涙をのみ、まだ“8強の壁”を越えることはできていない。「ワールドカップで優勝できるようなチームの選手を見たら、(その国のチームで)スタメンを張っていても、四大リーグ(スペイン、イングランド、ドイツ、イタリア)では出られない選手もたくさんいます。そういうリーグのチームで日本代表の選手がみんなプレーしていたら、本当にワールドカップ優勝も目指せるだろうし、僕たちはそういうチームを目指していかないとダメだと思います」と、新たな歴史をつくるために、鎌田は日ごろから世界のトップリーグで戦う必要性を強調する。

 鎌田は高校卒業後に鳥栖でプロ選手の道を歩み出し、ヨーロッパへと渡った。「自分の夢を追いかけて、小さい頃からサッカーを続けている。その夢に向かって何が一番正しいのかを考えることが大事」と自らのキャリアを振り返る。日本という国のサッカー水準を世界のトップレベルに引き上げるために、ヨーロッパの舞台で、そしてサムライブルーのピッチで、鎌田はできることのすべてを体現していく。