日本代表は6月15日、カタール・ワールドカップアジア地区2次予選の最終戦、キルギス戦に臨む。11日のセルビア戦ではタフなFWにフィジカル勝負で勝った植田直通は、攻撃での課題に確実なパスを挙げている。そのために必要なのが「見る」ということ。

上写真=植田直通はセルビア戦にフル出場して失点ゼロに。大津高の先輩、谷口彰悟との意思疎通もスムーズになってきたという(写真◎Getty Images)

「ディフェンダーとしては失点ゼロで」

 今回のシリーズでもっとも骨太の相手、セルビアを迎えたのが、6月11日のテストマッチ。植田直通はセンターバックとしてフル出場して無失点に抑えた。フランスのニームでプレーしているから、ヨーロッパの屈強なストライカーたちとの丁々発止も慣れたものだった。

「その部分(フィジカルコンタクト)をやらせないのは試合の前から意識していましたし、ロングボールを使ってくるのわかっていたので、しっかり弾いて抑えられれば相手の攻撃を跳ね返すことができると思っていました。まだまだですし、向上するところはありますけど、前で奪えた部分もあったし次につなげたいと思います」

 持っている力を発揮できた守備面に対して、反省を口にしたのは攻撃のところ。チーム全体の課題として多くの選手から挙げられているのが、最終ラインから早いタイミングでどんどん前にボールを入れていくことだ。もちろん、やみくもに蹴ればいいというわけではない。

「前半は蹴る機会もなかったし、状況に応じて効果的な場合は(ロングパスを)使います。相手が引いて前半は難しい展開でしたけど、センターバックがいいパスを前の選手につけてあげることもできたので、次に向けて課題が残っていると思います」

 前半は相手が5バック気味に構えてきたので、蹴る場所がなかったという状況もある。

「別にロングパスをつけられなかったのではなくて、使わなかったと言う方がいいと思います。自分たちがボールを握れる展開でもあったので、ポゼッション率を高めながら相手を動かしながら、前半はできるだけ動かして後半に仕留めるという方向でもいいと思っていたんです。相手を疲れさせる意味でも自分たちが握っていましたし」

 例えば鎌田大地は、ヨーロッパのトップではどんどん前に運んでいく攻撃が主流で、日本代表でもそれを実現すべく、ボールを預けてもらうために要求していると話す。同じことは植田も意識している。

「行けるときは行く、ということもありますし、サイドで持った選手は必ず前に仕掛けていって後ろの選手の攻撃を待つこともあまりしないイメージがあります。その方が僕もディフェンスしていて嫌だし、そういったところはもっとこのチームで出していければと思っています」

 そのために、センターバックに必要なのは「見る」ことだと強調する。

「もっと前の選手を見てあげて、そこにつけられるようにしなければいけないです。それは僕自身の課題でもあるので、もっともっと前半にチャレンジしていければよかったと思います」

 その課題をクリアするチャンスが、このシリーズで最後となる、キルギスとのワールドカップ2次予選。6月15日に控えている。

「予選突破は決めていますけど、自分たちには狙いもあるし、主導権を握ってプレーしたい。この予選は押し込む時間が長くなるので、そういう相手を崩す方向も試行錯誤しながら自分たちで考えてやっていかないといけないです。その中でもディフェンダーとしては失点ゼロで終えたいと思っています」

 攻守に向き合って、このシリーズの集大成を見せる。