1-0で勝利を収めたセルビア戦で、キャプテンマークを巻いて先発出場した日本代表DF長友佑都。なかなか得点できない状況でも失点せずに勝機を引き寄せた戦いに、最終予選を見据えて確かな手応えをつかんでいる。

上写真=キャプテンとしてチームを引っ張った長友(写真◎JMPA毛受亮介)

■2021年6月11日 キリンチャレンジカップ2021(@ノエビア/リモートマッチ)
日本 1-0 セルビア
得点者:(日)伊東純也

得点できなくても無失点で

 長友が「力があり、僕らのいまの実力を試す上で非常に良い相手だと思っていた」と語ったセルビアは、「気持ちが入っていて、集中して試合に入ってきた」と感じたという。その状況での前半の出来を「ディフェンスライン、中盤、前の選手も、取られた後の切り替えや、ファウルしてカウンターを止めるなどの判断が非常に良かった」と評し、「だから相手にチャンスを作らせず、攻撃の芽を摘むことができた」と満足げに語った。
 
 一方、攻撃はミスが目立って相手の守備ブロックを崩せず、主導権を握りながらも前半のシュートは2本のみ。これについては「ワールドカップでも、最終予選でも、相手がガチガチに守って、前半はこういう試合になりやすい。でもうまくいかないとき、まず失点しないことが大事」と試合後にも話し合ったそうで、「失点すると相手のモチベーションが上がってしまう。前半は、うまくいかなくても失点しない、まずは堅く守っていこうと話していた」と明かした。
 
 立ち上がりに先制した後半については「相手のインテンシティが明らかに前半より落ちた中で、途中から出た選手が良いポジションで受けてくれたからこそ、ああいう攻撃につながった」とコメント。後半開始から登場して国際Aマッチデビューを果たし、多くのチャンスに絡んだオナイウ阿道についても「相手を背負ってポストプレーをしてくれた。こういう試合はタメを作ってくれると、後ろの選手は助かる」と感謝した。

 自身も球際の競り合いで譲らずに堅守を支え、82分にDF小川諒也との交代で退くまで力強いプレーを披露。「お互いベストメンバーではなかったかもしれないけど、出た選手がしっかりチーム一丸となって戦えたので、誰が出ても(高い)レベルを出せるのは示せたんじゃないか。非常に手応えがあるし、チームとしても自信になる試合」と納得の表情だった。