大迫勇也の負傷により、日本代表に急きょ招集されたオナイウ阿道がオンラインで取材に応じた。7日のタジキスタン戦では出場機会はなかったものの、早速ベンチ入り。2019年11月以来、2年ぶりとなる代表活動で、しっかり自分をアピールしたいと語った。

上写真=練習では周囲の選手と積極的にコミュニケーションを取ってすり合わせに努めているというオナイウ阿道(写真◎Getty Images)

前回は信頼を勝ち取ることができなかった

 所属する横浜F・マリノスでゴールを量産するストライカーが、代表デビューのチャンスをつかんだ。今季、J1でここまで16試合で10得点。得点ランキングでも3位につける好調ぶりを評価され、オナイウ阿道は2019年11月のベネズエラ戦以来の代表招集を受けることになった。

 前回は招集を受けたものの、試合出場の機会はなかった。今回は日本の絶対エース、大迫勇也が負傷して急きょの招集となったが、「前回と違って今回は予選があって、その中で親善試合もあって、活動期間が長いので、その中で自分がアピールできるチャンスがあると思う」と意気込む。

 さらに言えば、自身の心構えも違う。「前回も同じ10点を取って招集されましたけど、その時期はなかなか自分としてもチームとしても結果が出せていなかったときでした。出場機会を得るまでの信頼も勝ち取ることができなかったと思います。今回はチームも自分もしっかりと結果を出せている中で呼んでもらいました。ここで自分をアピールして結果を出さなければいけないと、前回よりも思っています。より結果というところにフォーカスしてやれたら」と、横浜FMでの好調が大きな自信になっている。

 ベンチから見つめた7日のタジキスタン戦は浅野拓磨が1トップを務めた。予期せぬ形で巡ってきたこのチャンスをつかむために、他のFWとは異なる自分の特徴をしっかり出していくつもりだ。「タジキスタン戦に出ていた拓磨くんと自分は全然タイプが違う。ああいったスピードは僕には少し足りないものではありますけど、それ以外の部分で、色んな選手とボールや動きでつながって、攻撃の起点になりながら最後にボックス内で仕事ができればいいと思います」と、代表で自分がどうプレーすべきかをしっかりイメージしている。

「所属チームで強度の高いサッカーをやれていると思うし、他に劣らないサッカーができていると思っています。それをこの代表という場所でも積極的にやりたい。A代表でスタート地点に立たなければいけないし、同年代選手や下の選手も、もっと上の位置で戦っているので、そこに負けてられないし、そういうところ目指してやっていきたい」

 チームは11日にセルビア戦、15日にキルギス戦に臨む。自らを「周囲を生かし、生かされるストライカー」と認識するオナイウ阿道。代表チームの中でもその力を示し、今度こそA代表デビューを飾るーー。