5月28日のカタール・ワールドカップアジア地区2次予選のミャンマー戦で、後半開始から交代出場したDF植田直通。攻撃につながるプレーの重要性や、今季後半のフランスでのプレーなどについて語っている。

上写真=交代出場でCBの一角に入り、無失点に抑えた植田(写真◎山口高明)

1月に期限付き移籍でフランスで

 DF吉田麻也との交代で後半開始から登場し、DF板倉滉とCBでコンビを組んだ。一夜明けて29日、オンラインで報道陣の質問に答えた植田は「(失点)ゼロでやることはもちろん、攻撃参加を含めてやらなければいけないと思っていた。リスクマネジメントはしっかりできていたんじゃないかと思う」と45分間のプレーを振り返った。

 日本は前半から4得点でミャンマーを圧倒したが、ベンチで見ていた植田は「センターバックがもっと(ボールを)持ち出して(パスを)出してもいいんじゃないかなと思っていた」という。後半は攻撃陣を後押しすべく、自らボールを前に運んで「ああやって持ち運んで、相手が来たときに味方を使ってあげるのが効果的だと思っていた」というプレーを実践した。

 後半アディショナルタイムには、右サイドからMF南野拓実が蹴ったFKに中央で合わせようとしたが、ボールはジャンプして合わせようとした植田の頭上を越え、後方にいた板倉がヘッドで10点目。「拓実は(自分を)狙ってくれていたとは思ったんですけど」と笑いつつ、「届かないと思って、後ろに滉がいることも分かっていたので、相手を抑えつけようかなと思ってジャンプして」板倉のA代表初ゴールをお膳立てしたと振り返った。

 今年1月にセルクル・ブルージュ(ベルギー)からニーム(フランス)に期限付き移籍。「ずっと移籍したい思いはあって、そのチャンスが良いタイミングで来たこともありましたけど、ベルギーで2年半やって、違う環境に身を置きたいとずっと思っていた」とした上で、ベルギーでは「自分の成長がないかもしれないという危機感は、ずっと持っていた」ことがフランス行きの決め手になったという。

 フランスでは「クオリティーが高い選手がたくさんいて、ちょっとスキを見せるだけで得点になってしまう」という環境で成長の手応えをつかみ、「少しでもポジショニングを間違えればやられる、という危機感を試合中ずっと持っていた」と明かした。2部に降格したニームが買い取りオプションを行使することが発表され、今後もフランスでプレーしていくことになりそうだ。

 自らの特徴について「対人では絶対に負けないという気持ちがあるし、そこで負けたら僕の良さはなくなると思う」ときっぱり。その上で「いまのチーム(ニーム)では攻撃も求められているので、そういったところは代表活動でも出していければ」と続け、ミャンマー戦で感じた攻撃面の課題を胸に、残り4試合に目を向けていた。