日本代表は28日、ミャンマーに10-0で勝利を収め、カタールW杯・アジア最終予選進出を決めた。キャプテンの吉田麻也は前半のみのプレーとなったが、強度を落とさずに戦い、ゴールをどん欲に狙い続けたチームのプレーぶりを称えた。このミャンマー戦を終えると吉田はA代表を離れ、オーバーエイジとして東京五輪に向けた強化合宿と親善試合を戦うU-24代表に合流する。

上写真=前半のみのプレーとなった吉田麻也(写真◎山口高明)

■2021年5月28日 ワールドカップ2次予選兼アジアカップ予選(@フクアリ/無観客)
日本 10-0 ミャンマー
得点者:(日)南野拓実2、大迫勇也5、守田英正、鎌田大地、板倉滉

A代表とU-24代表、二つ体があれば両方出たいくらい

 最初の45分間で4-0とリードを奪い、吉田キャプテンはお役御免となった。つまり、プレーしたのは前半のみ。後半はベンチから試合を眺めることになったが、結果は10-0。圧勝で最終予選を進出を決めた。

「(途中で)代わった選手がすごくどん欲にチャンスを狙っていましたし、そこでクオリティーが落ちなかったのとはよかったと思います。ハーフタイムも声を掛け合って強度を高く保とうと話していましたし、問題なかったんじゃないかなと思います」

 試合を通じてみせたチームの強度と姿勢を称えた。吉田はこの日、板倉滉と初めてCBコンビを組んだが、「オランダで長くシーズンで戦って、非常にいいコンディションと自信をもって代表に挑んでいると思いますし、そういう競争がやはり、もっともっといろんな選手が出てくることによって、僕自身も自分を律することができますし、チームにとってもプラスになると思います。きょう(板倉)は点も取りましたし、競争が激しくなることが望ましいと思います」とその活躍が刺激になったと語った。

 自身はこのミャンマー戦を終えると、オーバーエイジとしてU-24代表に合流する。A代表が6月に臨む残りの予選2試合とキリンチャレンジカップ2試合には当然ながら参加できない。自分が不在となるチームへの期待と、これから参加するU-24代表の活動についても吉田は思いを口にした。

「まずは残りの予選2試合(7日タジキスタン、15日キルギス)も強度を落とさずにやるということと、ジャマイカ(3日)は分からないですが、セルビア(11日)は非常に強いと思います。久しぶりに難しい相手とやれるということで、今まで見えてこなかった課題がキリンチャレンジで見えると思うので、最終予選に向けていいトレーニングマッチになるんじゃないかと。(海外組は)シーズンが終わったあとの連戦で、疲労もピークに来ていると思いますが、良いコンディションで切り抜けてほしい。僕も体が二つあれば、両方出たいくらいですが、オリンピックチームの活動に集中して。これはその都度言っていることですが、なぜ自分がここに選ばれているかを常に証明しなければいけない。それは代表選手の宿命だと思います。とくにオーバーエイジという枠で今回、入れさせてもらっているので、監督とスタッフ、他の選手に納得してもらえるように、オリンピックチームでの2試合に自分は集中したいと思っています」

 日の丸を背負うに、相応しい選手なのかーー。吉田は、代表のユニフォームを着てピッチに立つ際、常にそう自分に問いかけてきたという。U-24代表で活動する際も、それは変わらない。代表選手として恥じないプレーを、オーバーエイジとして誰もが納得するプレーを見せるつもりでいる。