上写真＝3月シリーズでも存在感を示した伊東純也。すっかり日本代表の顔の一人と言っていいほどの活躍だ（写真◎小山真司）
「逆サイドのボールを中で受けてシュートしたり」
いまや日本の右サイドは、この人のものだ。伊東純也。快足を飛ばしてゴールに迫る姿は清々しくて頼もしい。
今回の日本代表の活動はワールドカップ予選3試合、テストマッチ2試合が予定されていて、およそ3週間と長きに渡るから、貴重なチーム作りの時間になる。そのためにも、まずは2次予選突破を確定させたい。5月28日のミャンマー戦に勝てば決まる。
「まず1点目を取ることが大事だと思います。前回、2-0でそこまで点差も開かなかったですし、まだ何も決まっていないので集中して、まずは予選を突破できるように全力で臨みたいと思います」
2019年9月10日のアウェーゲームでは、中島翔哉と南野拓実のゴールで2-0の勝利。伊東は65分からピッチに入っている。今回はホームゲームで、予選突破をかけた重要な一戦だから、選手として充実の時を迎えている伊東の攻撃力に期待が集まる。
「クラブでやってきたことを代表にも還元したいと思いますし、ゴールに絡むプレーでしっかりチームに貢献したいなと思います」
所属するベルギーのゲンクでは公式戦42試合で12ゴール16アシストを記録、リーグではベストイレブンに当たる「ゴールデンイレブン」に右ウイングとして選ばれる活躍だった。ベルギーカップ決勝でも先制ゴールを挙げて優勝に導くなど、出色の出来。
「10ゴール10アシストは目標に掲げていたので、達成できてよかったかなと思います」
何が変わったかといえば、やはりゴール前でプレーする回数が増えたことだろう。
「サイドから張って仕掛けるだけではなくて、逆サイドのボールを中で受けてシュートしたりという場面が増えたかなと思います」
こうして「ベルギーナンバーワン右ウイング」の肩書を引っさげて、日本代表の攻撃を担うのだ。
「活動は難しい中でも、短い時間ですけれど、ピッチでコミュニケーションを取りながらできているかなと思います」
「どの選手がやりやすかったというのは特になくて、ほぼ全員とやりましたけれど、誰とでも大丈夫でした」
そう話して笑うから、順応性とかオールラウンドな能力に長けている自負があるのだろう。誰と組んでも自分の良さが出せるのは、その快足と同じぐらい大切な強みだ。