3月25日の日韓戦では出場機会がなく、激闘をベンチで見守った畠中槙之輔。吉田麻也と冨安健洋が不動の存在となっているCBにおいて、2人からも多くのものを吸収して成長し、チャンスを得ようと燃えている。

上写真=モンゴル戦での出場機会を目指して練習を重ねる畠中(写真提供◎JFA)

「お手本としてやっていく」

「外から見ていても、出ている選手の気持ちがすごく伝わってきました。試合前に話していた球際、粘り強さ、勝利にこだわる気持ちが、強く感じられた試合だった」

 韓国を攻守に圧倒して3-0で快勝した一戦を、こう振り返った畠中槙之輔は「自分もピッチに立ちたかった」と続けた。同じセンターバックのポジションでは吉田麻也と冨安健洋がフル出場。畠中はフィールドプレーヤーでDF松原健、DF中谷進之介、MF稲垣祥と並んで出場機会がなかった。

 まさに『高い壁』となって立ちはだかっている2人との差を「レベルとしては、まだまだ全然追い付かない」とみている。「球際の厳しさ、相手との駆け引きは学ぶことが多い」と語り、キャプテンの吉田については「キャプテンシーがあり、モチベーションを上げる一言、二言で気持ちをまとめるのがうまい」と語る。

 それでも「お手本としてやっていくことは必要だと思う」と前を向く。今回の活動期間中はもちろん、「F・マリノスに帰っても、イメージしながらプレーすることで成長につながる」との思いで日々の練習に臨んでいるという。

 練習では、韓国戦で先発したFW大迫勇也やMF鎌田大地など、海外組の攻撃陣とマッチアップ。「ディフェンダーとの駆け引き、タイミングの外し方、ボールの受け方一つとっても、世界でやっているだけあって、Jリーグともタイミングが全然違っていて、うまいと思う」と驚きつつ、「いい練習相手というか、これからに向けて良い経験値を得られる相手なので、練習も楽しい」という。ハイレベルの攻防の中で「体を張る部分は戦えていると思うし、ビルドアップで相手のタイミングをずらし、前進するときのボール運びは通用していると思っている。自信を持ってやっていきたい」と手応えもつかんでいる。

 30日にはワールドカップ予選のモンゴル戦が控える。「しっかり勝つことで、自分たちの予選突破が近づく。自分は試合に出られていないので、出るチャンスがあるのなら、この前(韓国戦に)出た選手から受け取った気持ちを、僕も表現できるように頑張りたい」と力強く語った畠中は、「あと数日、練習がある。自分の持ち味をアピールして、監督に使ってもらえるように、信頼を勝ち取るようにしていきたい」と決意を新たにしていた。