25歳にして初めてA代表に選出された中谷進之介は、22日からスタートした活動の中で日々、これまでに感じたことない刺激を受けている。それは自身のこれからのキャリアとって基準とすべき意識であり、プレーだという。

上写真=代表で濃密な時間を過ごしている中谷進之介(写真◎JFA)

もっとうまくなれるし、もっと強くなれる

 中谷は昨季、J1最少失点だった名古屋のCBとして獅子奮迅の活躍を見せた。タイトな日程の中で34試合にフル出場。チームの堅守を支えた。Jリーグを代表するCBの一人であるのは誰もが認めるところだ。今季も好調を維持で、ついに日本代表に選出させるに至った。25歳での初招集。濃密な時間を過ごしている。

「初めて代表に来て、色んなところが足りないなとは思いましたし、自信を持ってやれるところもある。この代表活動に来て、自分自身もっともっと成長したいというか、もっともうまくなれるし、強くなれるしというのは感じました」
 
 足りないというのは、どういう意味か。

「今までの自分が少し甘かったかなというか。もっともっとできると思うということを得られたのは一番大きな収穫」

「もっと突き詰められるかなと。Jリーグだったらこれは守れているけど、海外の選手だったら、これ守れないよねと。それこそ大迫勇也選手とか鎌田大地選手とかとマッチアップしたときに後手に回ってしまうところも多かった。そういうところは自分の意識で変えていけるんじゃないかと思っています」

 自分の中にあった基準が、Jリーグ仕様だったことに気付かされた。強く当たって、ボールを奪い取ることに自信を持っていた中谷だったが、大迫や鎌田にはそもそも当たらせてもらえなかった。練習の中で感じた感覚だった。

「駆け引きというところはまだまだ学ばないといけない」

 30日のモンゴル戦に出番があるかどうかは分からないものの、合宿の中で代表選手たちの意識の高さに触れ、レベルの高さに日々、刺激を受けている。それは「今までは分からなかった世界」だと中谷は表現した。

 25歳で新たに基準を手にした。目指すべきベースはこの水準。中谷にとって今回合宿がかけがえのない時間になっている。