西川周作が日本代表に帰ってきた。2017年11月以来だから、およそ3年4カ月ぶり。気がつけば今回のメンバーでは最年長だ。その経験と、年齢にとらわれないフレッシュさで守護神の座を狙う。ラインの向こう側の緊張感を味わうために。

上写真=はちきれんばかりの笑顔が西川周作には似合う。久々の代表復帰で意欲的にチームをまとめる(写真◎サッカーマガジン)

「まだまだうまくなりたいし成長したい」

 実に、約3年4カ月ぶりのカムバックになる。浦和レッズの守護神・西川周作にとって、2017年11月のフランス遠征以来の「ダイヒョウ」だ。

「率直に日本代表の一員としての時間を共有できることは光栄です。選手である以上、数年離れていたけれど目指していた場所で、呼んでいただけてうれしく思っています」

 長い間、日本のトップ・オブ・トップのチームとは縁がなくなってしまっていた。だが、いまこのタイミングで復帰できたということは、変わらず高いレベルを追い求めて維持してきたことの証明だ。

「目標として、一人の選手として代表という場所は目指して頑張っていました。選ばれるだけではなくて試合に出ることにもチャレンジしていきたいですし、また呼んでもらえるようにベストを尽くしたい」

 しばらく離れる間に年齢を重ね、34歳は今回のメンバーでは最年長。

「一人の選手として、一番上の日本代表という場所を目指すのをやめたときが自分がサッカーをやめるときなのかなと思っていますが、選手としてまだまだうまくなりたいし成長したいし、人としても成長したいと思っています。ここ(日本代表)を目指すのはモチベーションを上げられる要因でした。常に代表の試合結果を気にしていましたし、どんな選手が選ばれているかもチェックしていました」

 その時を待ち望んで、気持ちは代表につながっていた。

 今回はまずは3月25日にテストマッチの日韓戦を戦うが、相手にとって不足なしだ。

「なかなかないチャンスだと思っているんです。日韓戦は逆に貴重で、いまの立ち位置を確認できる非常にいい試合にしたいと思っています。球際や切り替えのところが大事になってくる試合になると思っています」

 続く30日のモンゴル戦はワールドカップ2次予選。その先には当然、ワールドカップ本大会を見据える。

「子供のときからの夢ですし、14年のブラジル大会でベンチから見るあの光景、試合のテンションは忘れられないものがあります。ベンチの目の前のラインの向こう側、ピッチの中の世界は考えつかないぐらいのプレッシャーや緊張感があったのではないかと思っていて、それを味わいたい気持ちが強いんです」

 だから、まだまだ戦う理由はある。