10月9日のカメルーン戦は出場機会がなかった日本代表DF板倉滉。同い年で、同様の特徴を持つ中山雄太がボランチでフル出場したことに刺激を受けつつ、13日のコートジボワール戦に向けて準備を進めている。

上写真=久しぶりの日本代表活動で、出場機会を熱望しながら練習に励む板倉(写真◎JFA)

「しっかり準備するのみ」

「久しぶりに代表の活動に来て、すごく気持ちが高ぶっている」と語り、だからこそ出番を待ち望んでいる。10月9日のカメルーン戦で出場機会がなかった板倉は、一夜明けてのオンライン会見で「昨日の試合を見て、やっぱり試合に出たい思いは強い。次がどうなるかは全然分からないですが、(出場機会が)いつ来てもいいように準備をしておきたい」と言葉に力を込めた。

 同じ東京五輪世代、同じ23歳のMF中山雄太が、MF柴崎岳とのコンビでボランチに入ってフル出場。ボランチとセンターバックの両方をこなすという特徴も似ている中山のプレーも、大いに刺激になったようだ。「雄太が90分間試合に出て、しっかりゼロで抑えた。同世代が活躍している姿を見ると、より強く試合に出たい気持ちになった」と心境を明かし、「僕自身は、次の試合に向けてしっかり準備するのみ」とあらためて決意を口にしている。

 カメルーン戦の前にはMF遠藤航が報道陣の質問に答え、あるエピソードを明かした。自身がリオ五輪の際にボランチなのかセンターバックなのかで悩んだ経験を踏まえ、板倉と中山に「どっちでプレーしたいのかをはっきり監督に伝えたほうがいいよとか、自分の言いたいことはちゃんと言うべきだという話はしている」というものだ。

 それを踏まえ、どちらで勝負したいかを問われた板倉は「どこで勝負したい、という気持ちは自分の中でありつつも、(森保一)監督にここで、と言われた場所で自分の力を発揮することが一番だと思う」とコメント。「いまチームではセンターバックをやっていますが、前回の代表ではボランチで使ってもらっている。常に、どちらでもいける準備をしておかなければいけないと思っている」と現在の心境を語った。

 フローニンゲン(オランダ)でのプレーも2シーズン目を迎え、「個々の、1対1の勝負は海外に行ってから、より一層こだわっている部分」と強調する。海外組のみとなった今回の日本代表メンバーには、東京五輪世代が7人。「A代表で得るもの、感じるものは大きいと思う。そこは間違いなくプラスになっていく」と捉えつつ、後れを取るわけにはいかないとの思いも募る。
 
「とにかく、A代表で試合に出る、それしか考えていません。それをすることで、東京五輪へのプラスにもなってくる」

 10月13日のコートジボワール戦で出場機会をつかむべく、静かに闘志を燃やしている。