なでしこジャパン(日本女子代表)がAFC女子アジアカップを戦っている。グループステージで2試合を終えて連勝している中、宮川麻都が第2戦のベトナム戦で55分から入って初出場。攻撃的左サイドバックはまずは高い守備意識を持って、ピッチに馴染んだ。

上写真=宮川麻都は「コンディションは上がってきている」と笑顔がこぼれた(写真◎JFA/PR)

「中盤の選手と絡んでいくことを増やしていきたい」

 宮川麻都は1月24日のグループステージ第2戦、ベトナム戦で55分にピッチに登場して、今大会初めての出場を果たした。新型コロナウイルス陽性反応のために隔離されていた岩渕真奈を除き、フィールドプレーヤーすべてがピッチに立ったことになる。

 中2日の連戦で選手をローテーションさせながら、チーム全員で勝ち抜いていく。そのために宮川がまず意識したのは、守備だった。

「途中からの出場だったので、守備ではしっかりと負けないように」

 もちろん、左サイドバックとして攻撃に特徴のある選手で、「相手が引いてきて、サイド攻撃が有効だと思っていた」から前への意欲もあった。だが、自己評価は低め。「クロスの回数は少なかったので、引いた相手に対してもっとクロスを入れたり、その精度を出せればよかったと思います」「中盤の選手と絡んでいくことを増やしていきたい」だった。

 初戦は三宅史織が、2戦目は乗松瑠華が左サイドバックで先発した。センターバックを主戦場とする選手が起用された形で、宮川は「自分はロングボールを蹴ることができないんですけど、2人のプレーで逆サイドへの配球が多かったので、自分でもできるようになればと思います」と見て学んだ。

 グループ最大の敵となる韓国との戦いが迫っている。首位突破がかかる重要な第3戦。ピッチで意識した守備への集中力は、もちろん韓国を相手にも重要になる。

「守備のポイントとしてはディフェンスラインだけで奪おうとするのではなくて、前線の選手と声をかけあっていい守備をしたいと思います。個人的にはサイドにスピードを持った選手が入ってくると思うので、そこでしっかり抑えれば失点することはない」

 攻撃的サイドバックの守備意識が、チームを引き締めていく。