なでしこジャパン(日本女子代表)は現地24日、女子アジアカップのグループステージ第2戦のベトナム戦に臨み、3-0で勝利し、準々決勝進出を決めた。ただキャプテンの熊谷紗希は収穫とともに課題を口にし、次戦の韓国戦へ向けて気を引き締めた。

上写真=ベトナム戦後、取材に応じた熊谷紗希(写真◎スクリーンショット)

 収穫と課題と、その両方を手にする試合になった。女子アジアカップの第2戦。ベトナム戦は3-0で日本がきっちり勝利を収めた。

「ゴール前をかなり固めてくる相手で、マンツーマン(の守備)で来ることは分かっていましたが、コンビネーションとか流れの中からもっと点が取れたらよかったし、その点では合わせていくところは続けていかなければいけないと思いますけど、セットプレーから点を取れて試合に勝てたのはよかったかなと思います」

 前半、日本はなかなか点が取れず、攻めあぐねる展開が続いた。相手GKの好守もあったものの、パスが引っ掛かり、フィニッシュシーンの工夫も足りなかった。しかし、成宮唯のゴールで先制。初戦のミャンマー戦と8人メンバーが替わっていたことでチームとしての難しさもあったはずだが、次第に堅さが取れて積極性を示すようになった。

 ただ、3点以上、取るチャンスがあったのも事実だ。だからこそ熊谷は物足りなさを口にした。

「選手たちの中でも少しのズレだったり、技術的なズレもありますけど、タイミングも含めてもっともっと合わせていかなければいけないところもあると思います。あれだけゴール前を固められていたのでもう少し2列目から(足を)振る回数が増えてもいいのかなと思うところもありました。そこはチームとして合わせいくしかないと思うし、個人的にはもう少しサイドを崩していった方がよかったなとも思います」

 浮き彫りになった課題を一つひとつ解決しながら大会の中で成長をすることが重要になる。次は勝負の韓国戦。勝つか引き分けでグループCの首位通過が決まる。負ければ2位通過。B組1位のオーストラリアと対戦することが確実だ。

「韓国はこの2戦とは違う相手。引いて守ってくるようなチームではないと思います。(日本が)ボックスの中でもっと怖さを見せていかないといけないし、それが今の自分たちの課題。あとはサイドからの攻撃を増やして、バリエーションも含めて、中からも外からも狙っていく攻撃をしたい」

 CBとして2試合連続無失点勝利を実現し、このベトナム戦ではセットプレーから自身代表で2ゴール目となるゴールもマーク。練習から取り組んでいるセットプレーも今後は武器になるかもしれない。日本にとって勝負の韓国戦は27日。男子代表のW杯アジア最終予選・中国戦の2時間前、日本時間17時にキックオフとなる。