なでしこジャパン(日本女子代表)は今日(25日)、アイスランド女子代表と国際親善試合を戦う。代表メンバーに選ばれたDFの宝田沙織が昨日(24日)、オンライン取材に応じた。アイスランド戦が池田太体制の初陣となるが、指揮官がU-20女子代表監督時代に指導を受けた経験のある宝田は、どんな思いでこの試合に挑もうとしているのか。

上写真=どのポジションで起用されても、期待に応えるプレーを見せてきた宝田(写真◎スクリーンショット)

「1試合1試合、しっかりいいものにしていきたい」

 池田太監督が就任し、なでしこジャパンが新たなスタートを切っている。現在行なっているオランダ遠征では、11月25日にアイスランド女子代表と、29日にオランダ女子代表と対戦。今夜、その初戦を迎える(日本時間27時40分)。2021年からワシントン・スピリット(アメリカ)でプレーしている宝田も、海外組の一人として代表に招集された。「池田監督になって初めての国際親善試合。いろいろな選手とプレーするので、まずは多くの選手とコミュニケーションをとりながら、1試合1試合、しっかりいいものにしていきたい」と今回の活動では仲間を知り、自分をより知ってもらうことをテーマとしている。

 宝田と言えば、複数のポジションをこなせる点が持ち味だ。幼い頃からGKをはじめ、すべてのポジションを経験してきた。近年はFWで成績を残してきたが、「去年からディフェンスをやり出している」。170センチの高さは、センターバックとしても生かされている。今夏の東京五輪はDFで登録された。出場時間は短かったものの、グループステージ突破をかけた大事なチリ戦(3戦目)でスタメンに抜擢された。大会初出場だったが、クレバーな守りを見せ、完封勝利に貢献した。今回のオランダ遠征でもDF登録されているが、「チーム(ワシントン・スピリット)でもいろんなポジションをやらせてもらっている。代表でも、どこで出ても自分らしく戦いたい」と、与えられたポジションでベストを尽くすつもりだ。

 池田監督とは、18年にフランスで開催されたU-20女子ワールドカップをともに戦った。当時、宝田はFWとして起用され、5ゴールを挙げるなど、優勝に大きく貢献。その印象を聞かれると、「U-20女子代表のときはパワフルで元気、というイメージがすごくあったが、今も変わらない」と話し、変化した部分については「U-20のときに話していたことと、そんなに変わっていない。自分のポジションが変わっただけ。やり方が難しいとは感じない」と語る。指揮官の意図やコンセプトをスムーズに理解できる点は、代表で定位置取りを目指す上でアドバンテージにもなるだろう。まずはアイスランド戦で、その利点を示す。