日本サッカー協会は1日、なでしこジャパン(日本女子代表)の新監督が池田太氏に決まったと発表した。池田監督は2018年にU-20女子ワールドカップでヤングなでしこ(U-20女子代表)を頂点に導いた指揮官。高倉麻子監督の後任として2023年の女子W杯、パリ五輪で頂点に立つことを目指し、活動することになる。

上写真=池田太監督はアジアでの戦いも世界大会も経験済みだ(写真◎Getty Images)

選手とチームに対して誰よりも熱い指導者

 2018年にU-20女子W杯を制した指揮官が、なでしこジャパンを率いることになった。池田太監督のもとで新生なでしこジャパンとして、23年の女子W杯、24年のパリ五輪を目指す。

 新指揮官ともに世界の頂点に立った選手たちの多くが東京五輪でもなでしこジャパンのメンバーに名を連ねた。南萌華、宝田沙織、宮川麻都、北村菜々美、林穂之香、遠藤純らは池田監督ともに歴史を創っている。

 2018年のU-20W杯の優勝後の会見では、池田監督について南主将がこう語っていた。

「(池田)太さんと出会ったのは、このチームが発足した当時なんですけど、太さんはそのときから『熱男』で(会見にいた選手たちが爆笑)。自分が一番印象に残っているのは、試合前のミーティングです。自分たちもモチベーションは上がっているんですけど、太さんが誰よりも熱男で、このチームに対する思いを毎回伝えてくれて。これから試合に臨むんだなという気持ちになると同時に、この素晴らしい監督を、世界一にしたいという気持ちにしてくれました」

 チーム一丸となって勝ち取ったのが2018年の優勝だったと、選手とスタッフは口をそろえた。再び世界の頂点を目指すチームにとって、指揮官がこうした成功体験を持っていることは大きなプラスだろう。

■池田 太(いけだ・ふとし)
・生年月日:1970年10月4日
・出身地:東京都
・サッカー歴:武南高校→青山学院大学→浦和レッドダイヤモンズ
・指導歴:浦和レッズ・ユースコーチ→浦和レッズ・ユース監督→浦和レッズ・ユースコーチ→浦和レッズ・トップチームコーチ→浦和レッズ・ハートフルクラブコーチ→アビスパ福岡コーチ→U-19日本女子代表監督(2017年)→U-20日本女子代表監督(2018年)→U-19日本女子代表監督(2019年)→U-20日本女子代表監督(2020年)・賞歴:AFC U-19女子選手権2017優勝
    FIFA・U-20女子ワールドカップ優勝(2018年)
    AFC会長特別賞受賞(2018年)
    AFC U-19女子選手権2019優勝