11月1日にJリーグYBCルヴァンカップ決勝が東京・国立競技場で行われ、柏レイソルを3-1で破ったサンフレッチェ広島が2022年に続いて2度目の優勝を果たした。前半にロングスローから2点、直接FKで1点の3ゴールを集め、失点を1に抑えて乗り切った。
上写真＝前半アディショナルタイムにジャーメイン良が決めて広島が3-0！（写真◎桜井ひとし）
■2025年11月1日 ルヴァン杯決勝（観衆：62,466人@国立）
柏 1-3 広島
得点：（柏）細谷真大
（広）荒木隼人、東俊希、ジャーメイン良
柏は細谷真大が一矢報いる
ともに明白な決定機を迎えられない堅い展開に終わりを告げたのは、セットプレーだ。
25分、右サイドから中野就斗がニアポスト近くへロングスロー、飛び込んできた荒木隼人がヘッドで流し込んで、サンフレッチェ広島が先制した。
38分、今度は東俊希の左足がうなった。ゴールやや右寄りからのFKをゴール右に直接沈めて、2-0とリードを広げた。
すると45＋2分には、1点目のコピーのようなゴールが生まれた。中野のロングスローを佐々木翔がヘッドで流し、逆サイドでジャーメイン良が左ボレーでゴールを割った。
この「ロングスロー戦法」は、佐々木と東が柏レイソルのGK小島亨介の前に壁を作るように立って、そこに中野がボールを届けるもの。1点目はその後ろから荒木がジャンプして小島の手の上からヘッドでたたき、2点目は「壁」の一人の佐々木が小島の前でヘッドでつないだ。広島の作戦勝ちだった。
3点ものビハインドを負った柏は、後半開始から細谷真大、仲間隼斗、小西雄大を、66分にはジエゴを投入して逆襲に出る。前半になかった勢いが少しずつ出て、サイドから押し込んで崩しにかかった。しかし、広島の強度の高い守備に阻まれて、ゴールから遠ざけられていく。
ようやく実を結んだのは81分。小屋松知哉の縦パスを受けた細谷が、背中で荒木をブロックしながら左足でゴールへと蹴り込んで、ようやく1点を返した。しかし、反撃もここまで。
広島が前半の3点リードを利用しながら、1点を失いはしたものの、それ以外は最後の最後まで集中守備を貫いて3-1で勝利。3年ぶり2度目のルヴァンカップ制覇を成し遂げた。