上写真=ファンウェルメスケルケン際が強烈なミドルシュートを決めて、リードを2点に広げた(写真◎J.LEAGUE)
■2025年10月8日 ルヴァン杯準決勝第1戦(観衆:19,505人@U等々力)
川崎F 3-1 柏
得点:(川)山本悠樹、ファンウェルメスケルケン際、伊藤達哉
(柏)小泉佳穂
柏も1点を返したが…
DFに当たってホップして吸い込まれた先制ゴール、相手のクリアミスを拾って打った追加点。10分と23分に川崎フロンターレが記録した2つのゴールは、どちらも思い切りの良いミドルシュートだった。
最初は山本悠樹。佐々木旭のロングパスをきっかけに押し込んでおいて、左のマルシーニョが戻したところでフリーになり、右足でたたいたボールが山田雄士に当たってファーに飛び込んだ。
続いて、ファンウェルメスケルケン際。エリソンが左深くまで持ち込んで、奪われたもののジエゴのクリアが目の前にこぼれてきて、ペナルティーエリアの外から右足を振り抜いた。
その後も出足のいい川崎Fが、調子の出ない柏のパスを面白いように分断して奪い、カウンターを仕掛けていく。その流れを、柏は変えなければならなかった。
リカルド・ロドリゲス監督が決断したのは、後半開始からの3人の交代。特に、右のワイドに配置された東洋大在学中の山之内佑成が繰り返し、積極的に前へ前へと突破を図る姿勢がチームを活性化させた。
すると、62分に実った。右から山田が一人でスルスルとドリブルで抜けていくと、折り返しはGKチョン・ソンリョンにクリアされたが、左に流れたボールを小屋松知哉が拾って中へ、小泉佳穂がヘッドで確実に押し込んで1点を返し、逆襲ののろしを上げた。
このゴールで、前半とは打って変わって柏が押し込み続ける展開になった。しかし、ゴールを奪えないでいると、川崎Fがワンチャンスをものにした。
85分、中盤で大島僚太が引っ掛けたボールをきっかけに、宮城天が左で仕掛けて中央へ、伊藤達哉が冷静に相手の動きを見極めて股下を通すシュートで右ポストに当てながらもゴールに流し込んでみせた。
勝負強さを見せた川崎Fが3-1で勝利を収め、第1戦をものにした。2点のリードを手にしたまま、12日の第2戦に臨む。柏は「簡単に失点して試合を難しくしてしまった」とリカルド・ロドリゲス監督。エンジンがかかるのが遅かったが、ホームで迎える第2戦ではキックオフからゴールに襲いかかることができるか。
もう一方の準決勝は、サンフレッチェ広島がアウェーで横浜FCを2-0で下し、第2戦に臨む。