上写真=藤原奏哉はリラックスして前日練習を終えた(写真◎J.LEAGUE)
■2024年11月2日13時5分キックオフ ルヴァンカップ決勝(@国立競技場)
名古屋グランパスvsアルビレックス新潟
フジテレビ系列で生中継
「明日はやるだけ」
初めてのタイトル獲得を目前にして、試合会場となる国立競技場のピッチの感触を前日練習で確かめたあと、アルビレックス新潟の藤原奏哉は「チームとしても僕個人としてもいい準備ができたと思っています。ホント、明日はやるだけなんで」とはやる気持ちを抑えるように話した。
相手は名古屋グランパス。直近の対戦となるJ1リーグの9月のアウェーゲームでは、0-3でいいところなく敗れた。5バックと4人の中盤のラインをコンパクトにしてスペースを消すことで築いてきた堅陣を、ついに突き崩せなかった。
「今回、相手がどう来るかは分かりませんが、ブロックを引いてくると思うんです。3人のセンターバックと左右のウイングバックをどれだけ引き出せるか。そして、そこでできたスペースを誰が使うのか、ですね」
左右の幅を5人で埋められてしまえば、潜り込むスペースはほとんどない。生み出すには相手を動かすしかない。藤原にとっては特に対面に構える相手の左ウイングバック、徳元悠平か山中亮輔か、あるいは別の誰かかをその場所からどかせる必要がある。
「ボールをただ回すだけだと、相手も簡単にスライドして人数を揃えられて、また下げさせられて、という状況になると思うんです」
まさに前回の名古屋戦がそうだった。ボールを動かすのが得意な新潟が陥りやすい罠だとも言える。
「ワンタッチをどこで使うのか、ドリブルをどこかで入れて食いつかせるのか、誰が相手2人を引きつけられるのか、誰がスペースを作れるのか、そういう本当に細かいところだと思います。だから、サイドが重要になる」
つまり、決勝の行方を見定めたければ、右サイドバックの藤原の動きに目を向けて、何を考えて何を狙っているのかを想像すればいい。
「相手のウイングバックやセンターバックを、僕が自分の目線や持ち方で引き出せるかだと思っています。明日はそこにチャレンジできればと思っています」
攻略のカギは、サイドが握っている。藤原がどうやって主導権を握って攻めて守るか、大注目だ。