上写真=アウェーでのJリーグデビューとなった大野。ピンチでの好セーブで無失点に抑え、連敗ストップに貢献した(写真◎石倉利英)
■2026年10月25日 明治安田J3リーグ第13節(@Axis:観衆3,688人)
鳥取 0-0 奈良
「やってやろうという気持ちでピッチに入った」
高知は開幕戦こそスコアレスドローだったが、第2節以降は11試合連続で失点。前節まで6連敗で最下位という苦しい状況で、これがJリーグデビュー戦となる大野がゴールを守った。
成立学園高(東京)、専修大を経て、卒業後の2024年からJFLのHonda FCと、いわてグルージャ盛岡でプレー。高知に加入した今年はJ2・J3百年構想リーグ、さらに今季に入ってからも出場機会はなく、8月19日の天皇杯1回戦・ヴェルスパ大分戦が唯一の公式戦出場だった。
「今年、本当に人生を懸けて高知に入ってきて、天皇杯は1試合出ましたけど、Jリーグのピッチには立てていなかったので、日頃から悔しい気持ちを常に持っていた」と同時に「目の前の出来事に左右されることなく、ここでピッチに立って、チームに貢献するためにやってきた」と振り返る。ここまでのキャリアを踏まえて「人よりも苦労してきたと思っているので、そういう積み重ねを信じて、自分を信じて、やってやろうという気持ちでピッチに入った」とデビュー戦への心境を明かした。
見せ場が訪れたのはスコアレスで迎えた後半だった。74分、GKから見て左への鳥取FW篠田大輝の左足シュートを、左腕を伸ばして鋭いセーブ。後半アディショナルタイムの90+2分には右からのクロスを鳥取FW吉田伊吹がヘッド、今度はGKから見て右へのボールを右手ではじき出した。下平隆宏監督も「ビッグセーブでピンチを防いでくれたのは収穫」と評価するパフォーマンスだった。
高知は12試合ぶりの無失点で、連敗を6でストップ。大野が「いまのチームに勇気や自信を与える無失点だったと思うので、そこはよかった」と語る引き分けとなった一方で、最下位の苦境は変わらない。新守護神はすぐに「厳しい状況に変わりはない」と表情を引き締め、SC相模原と対戦する次節に向けて「必ずホームで勝って、みんなで喜んで、勢いをつけていきたい」と意気込んでいた。
取材・写真◎石倉利英