上写真=鳥取と奈良が対戦するAxisバードスタジアム。今季のJ3はどのような決着となるのか(写真◎石倉利英)
抽選となったらライブ配信を予定
今季のJ3は終盤にかけて首位から5位のクラブが後続を突き放した一方、昇格プレーオフ圏内ぎりぎりの6位をめぐる争いが激しさを増した。最終節を残して6位の金沢、7位のギラヴァンツ北九州、8位の奈良が勝ち点56で並んでおり、勝ち点55で9位の栃木SC、勝ち53で10位の福島ユナイテッドFCの計5クラブに可能性が残されている。
今季のJリーグの年間順位決定方法は、勝ち点が並んだ場合は①全試合の得失点差、②全試合の総得点数、③該当クラブ間の対戦成績(イ:勝ち点、ロ:得失点差、ハ:総得点数)の順で決まり、なお決まらない場合は、④抽選となっている。ただし抽選は昇降格など、順位の優劣を確定させる必要があるとチェアマンが判断したときに限って実施されることになっているが、この①から③で金沢と奈良が一致し、6位で並ぶかもしれないのだ。
前節終了時点で金沢は勝ち点56、得点49、失点43で、得失点差プラス6。奈良は勝ち点56、得点49、失点44、得失点差プラス5で、ほとんど同じ数字となっている。
11月29日の最終節で、金沢はホームで鹿児島ユナイテッドFC、奈良はアウェーでガイナーレ鳥取と対戦する。この2試合で①金沢と奈良の勝敗が同じ、②金沢と奈良の得点数が同じ、③金沢の失点数が奈良より1点多い、という結果になると、両者は勝ち点、得失点差、総得点で並び、当該対戦成績も同じ(第9節では金沢が2-1で勝利、第22節では奈良が2-1で勝利)のため、同じ順位に。その上で他会場の結果によって6位で並んだ場合は、抽選が行なわれる。
抽選は両クラブの代表者1名によって29日のうちに行なわれ、会場は非公開。透明性を確保するため、Jリーグ公式YouTubeチャンネルでのライブ配信が予定されている。長いシーズンを戦い終えた両者の運命が、なお抽選に委ねられることはあるのか。注目の最終節は15時から、全会場同時にキックオフとなる。