ガイナーレ鳥取MF東條敦輝が1得点1アシストの活躍で逆転勝利に貢献した。10月12日の明治安田J3リーグ第31節でSC相模原に先制されたものの、前半のうちに同点ゴールを決め、後半には勝ち越し点をアシスト。練習拠点としているオールガイナーレYAJIN(ヤジン)スタジアムでの一戦で、チームを3試合ぶりの勝利に導く働きを見せた。

上写真=2得点に絡む働きを見せた東條。カウンターから決めた同点ゴールではゴール前に入っていく走力が光った(写真◎石倉利英)

■2025年10月12日 J3リーグ第31節(@ヤジン:観衆2,769人)
鳥取 2-1 相模原
 得点:(鳥)東條敦輝、富樫佑太
    (相)杉本蓮

アシストは「良い感触でパスを出せた」

 19分に先制された鳥取の同点ゴールは42分に生まれた。自陣からのカウンターで左サイドのMF河村匠につないだ東條が、河村が内側に突破したのを見てエリア内へ走り込む。河村のパスからの左足シュートは相模原GK三浦基瑛に防がれたものの、はね返ってきたボールを右足で決めた。

「匠が良い感じで中に入ってきて、少し相手が食いついたので、ポケットを取れるのが分かりました。良いタイミングで出してくれたので、1回目で決められませんでしたが、うまく押し込めた」と振り返る。GKの股を抜いた2回目のシュートは狙ったわけではなく「少し(ボールが)浮いていたので、吹かさないようにして、うまくGKの股を通ったのでよかった」と明かした。

 1-1で迎えた63分には敵陣右サイドでパスを受けると、前線に走り込むFW富樫佑太にパスを送り、勝ち越し点をアシスト。マークを外そうとする富樫の動きを見極めてパスを通し、「練習でよくやっている形で、顔を上げたときに冨樫(佑太)選手が走っているのが見えた。良い感触でパスを出せたと思う」と胸を張った。

 鳥取は3試合ぶりの勝利で暫定12位に浮上。ただJ2昇格プレーオフ圏内の6位との勝ち点差は9で、食い込んでいくためには、残り7試合を全勝するくらいの勝ち点の上積みが必要になる。「特に前半はうまくいかない時間帯が長かった。後半に入って修正することも、もちろん大事ですが、前半のうちに自分たちで修正できれば、もっと自分たちの時間を多く作れたと思う」と課題を指摘した背番号11は、「相手のやり方も早く把握して、チーム全体で早く修正して戦っていきたい」と今後を見据えていた。

取材・写真◎石倉利英