上写真=Jリーグ初得点を決めた鈴木輪太朗イブラヒーム。チームは敗れたものの敵地で結果を残した(写真◎石倉利英)
■2025年7月19日 J3リーグ第21節(@Axis:観衆2,107人)
鳥取 4-3 沼津
得点:(鳥)丸山壮大、棚田遼、三木直土、河村匠
(沼)鈴木輪太朗イブラヒーム、川又堅碁、森夢真
「良いゴールになった」
沼津は13分に右CKを得ると、DFルーカス・セナの右足キックを鈴木がヘッドで合わせ、ゴール右上スミに決めて先制。「ピンポイントで、本当に良いボールが入ってきた」というボールを下がりながらのヘッドで合わせ、「逃げるボール(アウトスイングのボール)の方が比較的ミートしやすいと感じていて、高さも強さもタイミングが良かったので、良いゴールになった」と振り返った。
日大藤沢高(神奈川)から2021年に徳島ヴォルティスに加入し、スペインのクラブへの期限付き移籍や徳島への復帰を経て、今季は育成型期限付き移籍で沼津へ。第16節まで13試合に出場するも無得点で、警告累積で出場停止だった第17節以降、前節まではメンバーから外れていたが、5試合ぶりの先発出場でJリーグ初得点を決めた。
「出た試合で活躍してチームを勝たせたいという思いは、開幕してからずっと持っていた」との決意を実らせた活躍となったが、チームはその後に4失点し、最終的に3-4で敗戦。「練習試合で結果を出していたし、動き自体も悪くないということで、先発で起用した。先制点を取ってくれたので、そこは良かった」と評した中山雅史監督も、続けて「前半に関しては、前から(守備に)行く・行かないのところが、ちょっと中途半端になってしまったのかな、というところは残念」と指摘した。
59分に自分との交代で出場したFW川又堅碁が、1-4で迎えた67分に今季チーム最多となる4得点目を挙げるなど、前線の競争は激しい。何よりチームはこの日の試合を終えて暫定19位とJFLへの降格圏に沈んでおり、続けて結果を求められる状況だ。「前半からもっとアグレッシブに相手の最終ラインにプレッシャーをかけて、自分たちがボールを持てる時間を長くすることを心がけたい」と語った背番号9は、「前半の後半など、きつくなってきたタイミングで前線の選手がアクションを起こし続けることは、もっとやっていかなければいけない」と課題を口にした。
取材・写真◎石倉利英