上写真=31分、鳥取はドリブル突破から棚田が相手2人のタックルよりも早く右足で蹴り込み、2-1とする(写真◎石倉利英)
■2025年7月19日 J3リーグ第21節(@Axis:観衆2,107人)
鳥取 4-3 沼津
得点:(鳥)丸山壮大、棚田遼、三木直土、河村匠
(沼)鈴木輪太朗イブラヒーム、川又堅碁、森夢真
ようやく決めて「長かったです」
13分に先制されるも16分に追いついた鳥取は、31分に逆転ゴールを奪う。相手のパスがずれたところにMF金浦真樹が鋭く寄せて奪ったボールが、棚田の足元へ。そのまま中央をドリブル突破し、最後はGKの逆を突いてゴール左に決めた。
ボールを拾った時点で「絶対にゴールまでもっていこうという思いだった」という。相手2人が左右から寄せてきており、「早くシュートを打たなければと思いましたが、最後までGKを見て、空いているところに冷静に流し込むことができた」と胸を張った。
サンフレッチェ広島ユース所属の高校3年生だった21年にJリーグYBCルヴァンカップ2試合に出場するなど、早くから期待を集めていたが、22年のトップチーム昇格後は思うように結果を出せなかった。24年はJ2・いわきFCに育成型期限付き移籍したが無得点。今季は再び育成型期限付き移籍で鳥取に移り、天皇杯鳥取県予選決勝で1得点を挙げたものの、リーグ戦では得点がなかった。
プロ4年目で決めたJリーグ初得点までの時間を「長かったです。1年目からチャンスはありましたが、なかなか決め切ることができず、チャンスを逃してきた」と振り返る。開幕戦と第2節は先発したものの、その後は控えとなり、メンバー外となることも。だが今節は19試合ぶりに先発の座を勝ち取り、求められる結果を出した。
2013年以来となるJ2復帰に向けて、さらなる活躍が期待される。背番号9は表情を引き締めて「やっと1点目を決めることができたので、ここからゴールとアシストを量産して、チームがもっと上に行くのに貢献できるように頑張っていきたい」と決意を新たにしていた。
取材・写真◎石倉利英