ガイナーレ鳥取DF小泉隆斗が、10月13日の明治安田J3リーグ第32節・いわてグルージャ盛岡戦で貴重な先制点を決めた。後半立ち上がりに均衡を破った一撃は、うれしいJリーグ初ゴール。試合後は、結果を出してチームの勝利に貢献した喜びに浸っていた。

上写真=鳥取は47分、ゴール前の混戦から小泉が右足で蹴り込んで先制点。相手もブロックに来ていたが、わずかな隙間をボールが抜けてネットを揺らした(写真◎石倉利英)

■2024年10月13日 J3リーグ第32節(@ヤジン:観衆3,113人)
鳥取 2-1 岩手
 得点:(鳥)小泉隆斗、丸山壮大
    (岩)下上昇大

「やっとチャンスをつかんだ」

 前半から多くのチャンスを作り、小泉も惜しいシュートを放つなど押し気味に進めていた鳥取の先制点は47分。ゴール前でMF高柳郁弥がシュート、混戦となった後のこぼれ球を小泉が右足で蹴り込んだ。

 関東リーグの東京23FC、JFLのブリオベッカ浦安を経て今季、鳥取に加入したレフティーは、これがJリーグ初ゴール。得点シーンについての質問に「うれし過ぎて、あまり覚えていませんが、気持ち、という感じ」と答え、「後半の立ち上がりだったので、攻撃をやり切ることを強く意識した」と続けた。

 第24節以来8試合ぶりの出場、第18節以来14試合ぶりの先発出場だったが、「14試合ぶりと気付いていましたが、そこまで意識することなく、しっかりチームの勝利に貢献できるように、という気持ちで試合に入った」と振り返る。右サイドに入り、「守備と攻撃のハードワークと、自分の特徴である攻撃面で得点につながるようなプレーを心掛けた」という精力的な動きを披露。前半はチャンスを生かせなかったものの、後半に結果を出して勝利に貢献した。

「我慢して、やっとチャンスをつかんだので、うれしいですが、まだ1点だけなので、満足していない」とも語った。「メンバーに入って試合に出ても何もできなかったり、スタメンでも勝利に貢献できない時期があり、いつも応援してくれている方々に申し訳ない気持ちだった」と明かし、「ようやく少し恩返しができたと思う」と喜んだ。

 順位は13位で変わらなかったが、J2昇格プレーオフ圏内の6位との勝ち点差は4に縮まった。さらに上位を目指す今後に向け、Jリーグ1年目の30歳は「自分の特徴である攻撃面は、引き続きやっていきたい。右サイドが久しぶりだったので、もう少し仲間と連係を取りながら、守備でも精度を上げていきたい」と決意を新たにしていた。

取材・写真◎石倉利英