10月13日の明治安田J3リーグ第32節でガイナーレ鳥取と、いわてグルージャ盛岡が対戦した。鳥取が立ち上がりから多くのチャンスを作りながらも決められずにいたが、後半立ち上がりに2得点を奪う。岩手も1点を返し、終盤は懸命に同点を目指したが、逃げ切った鳥取が前節に続く連勝、ホーム5連勝を飾り、J2昇格プレーオフ圏内との勝ち点差を縮めた。

上写真=鳥取は練習拠点のスタジアムでホーム5連勝。勝ち点を伸ばした(写真◎石倉利英)

■2024年10月13日 J3リーグ第32節(@ヤジン:観衆3,113人)
鳥取 2-1 岩手
 得点:(鳥)小泉隆斗、丸山壮大
    (岩)下上昇大

岩手は1点を返すも及ばず

 鳥取の練習拠点である米子市のオールガイナーレYAJINスタジアムでの一戦は、立ち上がりから風上の鳥取がボール支配率で上回り、多くのチャンスを作るが、なかなか先制できない。7分にCKをFW富樫がヘッドで合わせた至近距離からのシュートは上に外れ、8分には左からのセンタリングをDF小泉が左足で合わせたが、岩手GK大久保のセーブに阻まれた。

 その後もチャンスを量産した鳥取に対し、岩手は36分に左サイドからのロングパスがファーサイドまで流れたところを、MFオタボー・ケネスが右足シュート。ゴール前を離れたが処理できなかった鳥取GK高麗の股間を抜けたボールがゴールに向かったが、鳥取MF丸山がカバーして難を逃れ、0-0で前半を終えた。

 だが後半も鳥取が開始直後から攻め込むと、47分にゴール前の混戦から、小泉が右足でJリーグ初ゴールを決めて先制。52分にはCKをニアサイドに走り込んだ丸山がヘッドで合わせ、すぐにリードを広げた。

 最下位でJ3残留の危機にある岩手は、後半も苦しい展開が続いていたが、65分に少ないチャンスを生かして1点を返す。左サイドに展開し、FW水野颯のセンタリングをDF下上が右足で合わせてネットを揺らした。

 その後は追加点を狙う鳥取に対し、岩手も懸命に耐えて同点を目指す。80分にはMF小暮がミドルシュートを放ったが、ゴール右上へのシュートはGK高麗の好セーブに遭う。終盤はパワープレーで何とかこじ開けようとするも、鳥取が1点差で逃げ切った。

 鳥取は前節に続く連勝、ホーム5連勝で勝ち点を43に伸ばし、順位は13位のままながら、J2昇格プレーオフ圏内である6位との勝ち点差を4に縮めた。「何とか勝利したかった試合なので、うれしい」と語った林健太郎監督は、「トータルで見たら、すべてが狙いどおりだったわけではないが、戦う、走る、ハードワークする、という点ではすごく良い試合だった」と選手たちを称えた。

取材・写真◎石倉利英

▼出場メンバー
・鳥取:GK高麗稜太、DF小泉隆斗(89分:田中恵太)、金浦真樹、温井駿斗、丸山壮大、MF三木直土(69分:東條敦樹)、高柳郁弥、曽我大地(76分:長谷川アーリアジャスール)、小澤秀充、FW富樫佑太(76分:玉城大志)、松木駿之介(69分:田中翔太)

・岩手:GK大久保択生、DF新里涼、山内舟征、下上昇大(77分:宮市剛)、MF安達秀都、深川大輔、高橋峻希(60分:水野颯太)、オタボー・ケネス(77分:水野晃樹)、小暮大器、FW上笹貫剣(60分:深津康太)、河辺駿太郎(71分:佐藤未勇)