FC大阪GK山田晃士が、思わぬ形で加入後初出場を果たした。8月24日の明治安田J3リーグ第25節・ガイナーレ鳥取戦で先発GKが負傷し、後半途中からゴールマウスへ。試合終了間際にPKを献上して敗れる悔しい結果も、試合後は懸命に前を向いていた。
上写真=雷による中断明けから交代で出場した山田。試合終了間際の失点で勝ち点を得ることはできなかった(写真◎石倉利英)
■2024年8月24日 J3リーグ第25節(@Axis:観衆5,057人)
鳥取 2-1 FC大阪
得点:(鳥)松木駿之介、田中翔太
(大)秋山拓也
「残念に思います」
FC大阪は1-0で迎えた52分に同点ゴールを決められた際、GK永井建成がポストで頭を強打するアクシデント。そのときは治療を経てプレーを続けたが、59分に雷によって試合が中断し、約50分後に再開するタイミングで脳震とうによる交代となり、山田がピッチに立った。
昨季限りでザスパクサツ群馬(現ザスパ群馬)を契約満了となり、今季FC大阪に加入した。前節までリーグ戦の出場はなく、クラブがJ3に参入した昨季から今季前節までフルタイム出場を続けていた永井の牙城を崩せずにいたが、急きょスクランブル出場。大嶽直人監督からは「できることを一生懸命やってくれ、と言われた」と明かし、「(緊張は)少しありましたが、できることをやろうと思って試合に臨んだ」と振り返る。
だが1-1で迎えた後半アディショナルタイムの90+2分、鳥取FW田中翔太との1対1のピンチでドリブル突破への対応がファウルとなり、PKを献上。これを決められて1-2で敗れ、「相手を見て、もろもろの駆け引きがあり、止めたと思ったのですが、PKになってしまって残念に思います」と厳しい表情を浮かべた。
群馬時代の2022年以来、Jリーグでは2年ぶりに出場して「より良いキック、より良いキャッチ。一つひとつ、より良くできると思った」との感触も得た新天地デビュー。第20節から6試合未勝利の流れを変えるべく、たけびしスタジアム京都で行なわれる8月30日の次節、ホームのツエーゲン金沢戦に向けて「東大阪、全員の力で勝ち点3を取って、喜びを分かち合いたい」と力強く語った。
取材・写真◎石倉利英