8月17日の明治安田J3リーグ第24節で、ガイナーレ鳥取と奈良クラブが対戦した。前半の立ち上がりに先制点を奪い、後半にも2点目を奪ってリードを広げた鳥取に対し、奈良も終盤に1点を返して反撃。その後も多くの決定機を作ったが、1点差で逃げ切った鳥取がホームでは約4カ月ぶりとなる勝利を収めた。

上写真=鳥取が奈良を1点差で下して勝利。前節に続いて今季2回目の連勝となった(写真◎石倉利英)

■2024年8月17日 J3リーグ第24節(@Axis:観衆2,212人)
鳥取 2-1 奈良
 得点:(鳥)普光院誠、松木駿之介
    (奈)下川陽太

終盤の猛攻に耐える

 鳥取は立ち上がりの5分、MF高柳が最終ラインの背後へ浮き球のパス。タイミング良くすり抜けたMF普光院がフリーでパスを受けると、飛び出してきた奈良GKマルク・ヴィトのセーブをドリブルでかわし、右足で蹴り込んで早くも均衡を破った。

 奈良も9分、敵陣の深い位置でボールを奪ったMF岡田が右に流れながら相手のタックルをかわし、最後は右足で狙ったが、鳥取DF温井のタックルに防がれる。その後は鳥取がセットプレーで多くのチャンスを作ったものの追加点は奪えず、鳥取が1点をリードして前半を終えた。

 後半は一進一退の攻防が続いていたが、先にスコアを動かしたのは鳥取。66分、1点目をアシストした高柳が再び最終ラインの背後にパスを送ると、フリーで抜け出したFW松木がGKとの1対1を冷静に沈めてリードを広げた。

 その後は奈良が押し気味に進め、両サイドにボールを運んでからのクロスで得点を目指す。80分には右サイドでパスを受けたDF下川が左足でファーサイドに送ったボールが、左ポストに当たりながらも決まって1点差に追い上げた。

 勢いに乗った奈良は直後の81分にも、途中出場のMF田村がエリア外中央から右足で狙ったが、クロスバーに当たって上に外れる。昨季まで鳥取に在籍していて古巣対戦となる田村は84分にも、エリア内右サイドから右足でシュートを放つも、今度は鳥取GK高麗が防いだ。

 奈良の猛攻は続き、85分にはCK後に前線に残っていたDF鈴木が左からのセンタリングをヘッドで狙ったが、またもGK高麗がセーブ。87分には左サイドから早いタイミングでセンタリングを送り、ファーサイドに走り込んだ田村が右足で合わせてものの、三たび高麗のセーブに阻まれた。

 鳥取は苦しい時間帯が続いたものの、そのまま1点差で逃げ切り、4月28日の第11節以来、約4カ月ぶりとなるホームでの勝利。林健太郎監督は「ホームでなかなか勝てなかったので、久しぶりにホームのサポーターの前で勝点3を取ることができて、本当にうれしい」と安堵の喜びに浸っていた。

取材・写真◎石倉利英

▼出場メンバー
・鳥取:GK高麗稜太、DF田中恵太(45+1分:大城蛍)、二階堂正哉、温井駿斗、丸山壮大、MF普光院誠、高柳郁弥、曽我大地、小澤秀充(89分:小泉隆斗)、FW富樫佑太(75分:三木直土)、松木駿之介(75分:田中翔太)

・奈良:GKマルク・ヴィト、DF生駒稀生(62分:寺島はるひ)、鈴木大誠、堀内颯人、下川陽太、MF中島賢星(83分:伊勢渉)、神垣陸、國武勇斗(HT:山本宗太朗)、西田恵(62分:嫁阪翔太)、岡田優希、FW百田真登(75分:田村亮介)