ガイナーレ鳥取FW松木駿之介が、悔しい結果を胸に雪辱を期している。7月20日の明治安田J3リーグ第22節・Y.S.C.C.横浜戦でGKとの1対1を決められず、チームは引き分け。未勝利の苦しい戦いが続く現状を変えるべく、次のチャンスに向けて練習を重ねていく決意だ。

上写真=76分、GKと1対1の決定機を迎えた松木。だが左足シュートは左に外れ、勝ち越しとはならず(写真◎石倉利英)

「ちょっと力んでしまった」

 前節までの10試合で2分け8敗という苦境の中でYS横浜と対戦した鳥取は、前半終了間際に先制したものの、58分に追い付かれ、1-1の引き分け。74分から交代出場した松木は「チームがずっと勝てていなくて、サポーターの皆さんに勝利を届けたいという思いでトレーニングからやってきましたが、僕の一つのシュートで、その勝利をつかめなかったのが悔しい」と厳しい表情を浮かべた。

 指摘した「一つのシュート」とは出場直後の76分。相手のバックパスのミスを拾ってGKと1対1の決定機を迎え、エリア内左サイドから左足で狙ったが、左に外れて決められず。「今週ずっと左足で、ああいうシュート練習をしてきて、良い感覚を持っていました。インパクトだけに集中しようと思っていましたが、いざとなると、ちょっと力んでしまった」と振り返り、「本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」と唇をかんだ。

 第18節の前半に負傷交代し、その後の3試合を欠場した後の復帰戦だった。「あのシュートシーン以外は、すごく良かったと思う」と自身の出来を評したが、勝利に導くことはできず、「あのシュートがチームの勝敗を分けることは、受け止めなければいけない」と自分に矢印を向ける。

 17位と下位に沈む現状を打破するためには勝利、そのための得点が必要だ。「自分はチームを勝たせることができる選手だと、自分に言い聞かせていますが、今日それを出せなかったのが、いまの自分の力なので、それは受け止める」と語ったストライカーは、「日々シュート練習は悔いなく打ち切っているので、またやっていく、そして取り返していくだけ」と今後の雪辱を期していた。

取材・写真◎石倉利英