ガイナーレ鳥取GK高麗稜太が、プロ入り2年目にしてリーグ戦で初めてホームでの試合に臨んだ。7月6日の明治安田J3リーグ第20節・ギラヴァンツ北九州戦に先発出場し、PKを止める活躍も見せたが、チームは逆転負け。未勝利が続く苦しい状況を自らのプレーで変えるべく、さらなる活躍への思いを強くしている。

上写真=リーグ戦では初めてホームでプレーした高麗。2失点で悔しい逆転負けとなった(写真◎石倉利英)

1回目のPKは止めたが、2回目は決められる

 6月29日の第29節・奈良クラブ戦で先発して今季初出場を果たした高麗は、2試合連続のスタメン出場。「負けが込んでいる状態で、ホームで絶対に勝つことを目標に、チーム全体で取り組んできました。前節は引き分け(2-2)で勝ち点を拾えましたが、今節の勝ちにつなげないと意味がないと思っていたので、どんな形であれ、勝ちにこだわって試合に入った」と振り返る。

「今季2試合目ということもあり、いつもと変わらず、いままでやってきたことを100パーセント発揮することを意識した」という一戦は、前半に先制して1-0で迎えた後半に2回、PKのピンチがあった。50分の1本目は「自分の思っている方向に思い切り飛ぼうと思った」と語るセーブで見事に止めたものの、59分の2本目は決められて1-1となり、「また来たかと思って、止めたらヒーローだという気持ちで臨んだのですが、決められてしまったので、まだまだ改善の余地がある」と悔しがった。

 リーグ戦のホームゲームでプレーするのは今回が初めてだった。プロ1年目の昨季、アウェーでの第13節にフル出場してJリーグデビュー。続くホームゲームでも先発が予想されていたが、試合前日に右ヒザを負傷し、その後は出場機会のないままシーズンを終えた。

 初めてのホームゲームは79分にも失点して1-2の逆転負けとなり、9試合未勝利、この間の結果が2分け7敗という苦しい状況が続く。現状を変えるためには「一つひとつのプレーの精度を上げて、ひたむきに努力することを忘れず、チーム全体で取り組んでいくこと」が必要だと指摘した高麗は、「チームが勝っていない状態でのスタメンでプレッシャーもありますが、自分としてはチャンスだと思って、チームの流れを変えられる取り組み、言動・行動で示していきたい」と前を向いていた。

取材・写真◎石倉利英