FC岐阜DF文仁柱が、2試合連続の先発出場で勝利に貢献した。6月22日の明治安田J3リーグ第18節・ガイナーレ鳥取戦で、昨季まで2年間プレーしたクラブ相手に奮闘。移籍後初めての古巣対戦で、鳥取のファン・サポーターからの声援にも感謝していた。

上写真=昨季までプレーした鳥取の地でフル出場した文仁柱(写真◎石倉利英)

■2024年6月22日 J3リーグ第18節(@Axis:観衆1,135人)
鳥取 2-4 岐阜
 得点:(鳥)田中翔太、小澤秀充
    (岐)田口裕也、新垣貴之、荒木大吾、山内寛史

「自分の特徴を出そうと思った」

 岐阜に移籍後初めての鳥取戦に先発出場した文仁柱はフル出場。試合後は「スタメンで出場できて、鳥取のサポーターの人たちに元気な姿を見せることができた」と安堵の表情を浮かべた。

 前節に続く先発出場だが、その前の2試合はメンバー外。「左サイドバックのスタメンが入れ替わる中で、やっぱり試合に出たいので、スタメンに定着できるように守備や攻撃で最低限、自分の特徴を出そうと思った」と振り返るプレーを披露し、チームも2連勝と結果につながった。

 ただ、52分から61分までの3得点で3-0とリードしながらも、81分と85分に失点し、一時は1点差まで詰め寄られた。最後は突き放したとはいえ「しんどい時間に守備ができなくなって、相手に運ばれて失点になった。勝ちましたけど、反省する部分はたくさんある」と課題を指摘した。

 朝鮮大から2022年に鳥取に加入して2年間プレーしたのち、岐阜に完全移籍した今季は3月の日本代表戦で北朝鮮代表デビューも飾っている。試合中、鳥取のファン・サポーターの子どもたちからの「インジュ!」の声援は「聞こえていた」そうで、「温かく迎えてもらってよかった」と喜んだ。

 この日の勝利で岐阜は10位に浮上し、さらに昇格圏内を目指す。「2連勝と流れも徐々に良くなっているので、この勢いを落とさないようにしたい」と意気込む背番号22は、「課題が残る試合だったので、もっと練習から突き詰めてやっていきたい」と今後への思いを口にした。

取材・写真◎石倉利英