大宮アルディージャFW藤井一志が、プロ初の2試合連続ゴールと1試合2得点で勝利に貢献した。5月3日の明治安田J3リーグ第12節・ガイナーレ鳥取戦で前半に先制点を決めると、後半には貴重な2点目。特にドリブルの推進力という持ち味を発揮して決めた2点目は、自分自身も納得のいくフィニッシュだったと語っている。

上写真=64分に2点目を決めた藤井が両手を広げて最高の笑顔! チャンスを確実に決めて勝利に貢献した(写真◎石倉利英)

■2024年5月3日 J3リーグ第12節(@Axis:観衆4,272人)
鳥取 0-3 大宮
 得点:(大)藤井一志2、杉本健勇

「前節の試合から吹っ切れた」

 1-0とリードして迎えた64分、大宮は敵陣の深い位置からカウンター。左サイドのスペースでパスを受けた藤井がドリブルで運んでエリア内左サイドに侵入すると、緩急をうまく使った突破でマッチアップしたDFを振り切り、右足で蹴り込んでリードを広げた。

 貴重な2点目は「かなり自分の中で手応えを感じられるゴールだった」という。相手DFと1対1になったときに「シュートまで持ち込める自信はあった」と明かし、「相手に向かって仕掛けていったとき、相手の重心が中に入ったので、そのまま縦に行って、落ち着いてGKの状況を見て流し込むことができた」と振り返った。

 17分にはMFアルトゥール・シルバのセンタリングを相手GKがファンブルしたところを見逃さず、右足で押し込んで先制点。「最初はクロスがずれて、ああ、と思ったのですが、GKがちょっとはじいたので、流し込むだけだった」という得点ではあったが、「あそこまで詰めていることが得点を重ねていくためには、すごく大事なことだと思う。あきらめず、あそこまで入っていったことがゴールにつながった」と胸を張った。

 東海大高輪台高(東京)、東海大を経て今季加入したルーキーは前節でも得点しており、これがプロ初の2試合連続ゴールと、1試合2得点。通算4得点として「これまで良いプレーはできていたのですが、得点できない試合が続いていたので、前節の試合から吹っ切れた部分はある」と自信をのぞかせた。

 一方で「チームが前半の苦しい状況で耐え続けられたことが2点目にもつながった思うので、本当に守備陣に感謝したい」と、苦しい時間帯で踏ん張ったチームメイトに感謝。2位との勝ち点差を9に広げる勝利に貢献しながらも、「前半で2点目を取りにいかなければいけなかったところは、自分自身の課題でもある。もっと成長できる部分だと思う」と続け、さらなる活躍を期していた。

取材・写真◎石倉利英